私の音色〜みんなと私とみんな〜

第1話　入学式 ページ3

Aside

春。

それは出会いの季節でもあり、別れの時期でもある。

そんな時期が、私は苦手だったりしたりしなかったり、だ。

北野中学校 入学式

あ「うわッ。すごい人だかり・・・。」

周りには、真新しい制服に身を包んだ友達と、初めて見る人たち。

でも、私と同じ小学校だった人たちは、なんか目立って感じる。

それは、ただ単に個性からなのか、私の知った人だからのかは分からないが・・・。


母「ハイ。これ。」

母から渡されたのは緑色のプリント。
ここに何組なのか書いてある。

「ま」から始まる私は、大抵最後の方だ。

名簿欄の女子の下の方に目を向ける。

ま・・・・・。









あった！！

「一年六組 茉野A・・・。」



一年六組って…。
一番端っこじゃん。

しかも、一番外れの北舎じゃない…。





それに、あの人と同じクラスじゃない。


２年も同じなんて、夢見すぎなのかもしれないけど。

どこか、夢見てた。


あの、優しい笑顔がまた、



『隣』



で見れるのって。




夢見てた。

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