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先生 ページ2

アンジ視点
「ヒヨリ先生ー!」

「何。」

ヒヨリ先生が眼鏡越しで睨んでくる。
俺より身長は低いけど威圧感はすごい。


多分だけど、ヒヨリ先生は俺のことを嫌ってる。

理由は明らか。
俺が問題児だから。

先生からしたら俺は面倒くさい生徒なのだろう。

そう思われても仕方ない。
だけど、俺が問題児でいつづけるのは



先生に構って貰えるから。




「はぁ、今回のテストも散々だね、キミ。」

ヒヨリ先生に溜息をつかれる。
俺はあははと、渇いた笑いをしてみせた。

「あはは、じゃないの。」

鋭い視線で射抜かれる。
相変わらず目つきが悪いな、この先生は。

「補修だね、今回も。」

「あ、先生のこと襲っていいんですね!?」

「何を馬鹿な、ルールで総合200点以下は補修だってそうなってるからなだけ。」

そんなに言わなくても……
ただのノリで言っただけなのに。




「んで、ここ、等積変形使って……」

ヒヨリ先生の顔がすぐそばにある。
細かい息の音さえ聞こえる。
なにこの楽園みたいな状況。

「ねえ、聞いてる?」

垂れた横の髪を耳にかける先生。
すると真っ白な耳が現れた。
色気、やば……

先生の耳をじっと見つめていると俺は何かを発見した。

「先生の耳、穴開いてる。」

俺が指さすと、ヒヨリ先生はあぁ、と言った。

「昔あけたやつだよ。こう見えて昔は暴れてたからね。」

意外だ。
先生は昔から真面目な人だと思ってた。

「僕が君のこと嫌ってる理由おしえてあげよっか。」

「え。」




「君が昔の僕と似てて嫌なんだよ。」




俺が昔のヒヨリ先生と似てる……
嬉しいような、寂しいような。

でも、俺は多分、ヒヨリ先生とは一緒じゃない。

「じゃあ、先生。」

「ん?」

「暴れん坊のヒヨリくんはこんなこと、してたんですか?」

俺は先生の顎を掴み、ぐいっと上に向けた。
先生が目をまんまるくする。

あぁ、その顔も可愛いな。

いつもの憎たらしい余裕なんか見せてないで。



「ヒヨリ先生、好きですよ。」

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はいどれんじあ(プロフ) - 瑠璃-るり-さん» ありがとうございます。頑張ってネタ探してきますw (2022年11月18日 20時) (レス) id: 428a11731d (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃-るり-(プロフ) - え…、あ、、最高だぁッ…、お気に入り&評価失礼しますッ (2022年11月18日 7時) (レス) @page2 id: dd974ea994 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はいどれんじあ | 作成日時:2022年11月17日 19時

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