カタツバキの花を君に *Kei.I* (ページ13)

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だいちゃんのお誘いメールが来た次の日に

ここいきたいんだけど。

なんて近場のショッピングモールの写真が送られてきて、いーよ。って返すと

朝家まで迎えに行くわ。

なんて返ってきて。

カップルみたいだなー。なんて呑気に思ってた。

自分が思ってたよりも楽しみにしてたようでこの一週間はとてつもなく早く感じた。

あれ以降伊野尾くんが話しかけてくることは無かったため、存在も忘れかけていた。

「Aー！大貴くん来たわよー」

「はぁーい」

日曜日のお昼。下からお母さんの呼ぶ声が聞こえて慌てて携帯と鞄を持って駆け降りる。

玄関に行くと、だいちゃんが携帯とにらめっこしてて、久しぶりに見る私服に少しだけドキドキした。

「ごめんお待たせ、行こ」

「おう」

さりげなく車道側を歩いてくれるだいちゃん。

ショッピングモールにつくまで話が尽きることはなくて、あっという間だった。

「みて！みて！だいちゃん！」

「みてるよちゃんと、」

ゲームセンターにあるバスケのゲーム。

落ちてくるボールをリングに入れて点数を稼ぐという単純なゲームだけど、運動が得意ではない私は、リングに吸い込まれていくボールがすごく新鮮で大はしゃぎだった。

そんな私を後ろから眺めて楽しそうに笑うだいちゃん。

「わー。でも得点は普通ぐらいだ。だいちゃんやってみてよ」

「俺もそんなに得意なわけじゃねーから期待すんなよ」

とか言いつつしっかり腕まくりをして100円をゲーム機の中に入れる。

数秒のカウントダウンのあと、ゲームスタート！と鳴り響いた。