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25:あの子 ページ26





気づけばあたりは真っ白だった。

私を包み込むような暖かな色にもなるし、何も感じぬ冷たい色だったり。


ここっていわゆる『あの世』というものだろうか。

てっきり三途の川とかそうゆうのだと。

1度起き上がり、周りを見渡す。


でも本当に白しかないようで。

目を凝らす。

奥に黒い人影を見た。

でも、進もうと思わなかった。

なんせもう終わったから。

終わったのに進む必要はあるのだろうか。

立ち止まんなと言ったって、終わってしまえば一時休憩。

ね、休んだっていいでしょう?


−ダメ−

−A、こっちにおいでよ−



−戻ってきてよ−

後ろを振り返る。

ただ、変わった様子はなく、人影はそこに佇んでいた。


でも、聞こえた声は


悲しみに染まってて、どこか泣いていて。


1番、聞きたくない声。

でも、どっか懐かしい声で。

聞きたくないのに。

足は勝手に動いて。

手は勝手に伸びて。


−ねぇ、貴方は誰?−

−おいで、来たら教えてあげるよ−

私の問いは、はぐらかされたようで。

少し、駆け足になる。

今、止まってはダメだと何故か思う。

止まったら、


また



離れちゃう。

何故かそんな気がした。

変だね、離れる事なんてなれたじゃん

慣れっ子なのに、なんでこうも。

涙は止まんないのかな。




−おいで、おいで−

声に応じて、早くなってく速度。

伸ばした手は、目指していた人影に届く。


ゆっくりその影は振り返る。

一瞬、微笑んだように空気が変わって。


−久しぶり−


あぁ、貴方は−−−−−



あの子か。

それがわかった私は微笑み返す。

その瞬間、真っ白な世界から意識を引き寄せられる。

−戻りなね、きっと待ってるから−

最後にそれを聞いて。


また途切れる意識。



薬品だろうか。

少しツンとした匂いが鼻を刺す。

もしかして、病院……?

薄ら目を開けると、白い天井に。



「………っ!!」

見た覚えはある、見覚えのない人が私を覗き込んでいた。

『久しぶり』


何故か私はそう口に出していた。

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みつ豆サブ(プロフ) - 猫好きのミンティアさん» 無痛症あるんですか!教えていただきありがとうございます!続き早めに更新します! (2017年12月7日 16時) (レス) id: a8ae1c5830 (このIDを非表示/違反報告)
猫好きのミンティア - うろ覚えですが痛覚欠落障害に似たようなもので無痛症というものがありますよ!続き正座待機してます)^o^( (2017年12月7日 14時) (レス) id: 032370afdf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みつ豆 | 作成日時:2017年11月1日 21時

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