捜索卅 ページ30
「いっっ！？！？」
一瞬のことだったので真横から迫り来る何かに気づけなかった。
自分がタックルされたんだと理解した頃にはもう地面とお友達。
おかげで舌を噛んだ。
誰だおいゴルァ。
出てこい怒らないから。
怒らないから出てきな？？？？
名乗り出たらまず一発ぶん殴らせろ？？？
「グェッ………」
静かな鳴き声で危険を知らせるグーちゃん。
何が危険なの？
と、状況把握してない奴がここに一人。
いやまってグーちゃんがタックルの犯人！？
舌噛んでいてゃいんだわこっちは！！！
「グーちゃん！！！なんでタッ…」
羽でペシペシ叩かれてます。
喋るなって、なんで…
というかあの女の人は！？
頭にハテナしか浮かびません。
だってグーちゃん一から説明出来ないんだもん。
ない頭で考えたって何も出ないよ。
けれどそんな馬鹿なあたしでもグーちゃんのタックルで命拾いしたと分かった。
なぜなら_____
「お前は…ああいうのが…好きなのか…」
聞こえてきた言葉と威圧に震えが止まらない。
ずっと眺めていた女の人はあたしがタックルされたことにも気づかない程にあの隊士に熱い視線を送っていた。
本人はそのことに気づいていないけれど。
おかげで女の方、後ろから鬼らしき人に声かけられている。
瞬き一つせず目を見開くその表情からは恐怖と絶望を感じた。
グーちゃん、これ、もしかしてやばい状況なんじゃ…………。
あたし達もしかしてこのまま…
「グアッ……」
「逃げる…？」
逃げるぞ、とグーちゃんが敵に背を向けた。
いいのかな、気づかれてないかな。
グーちゃんだけでも行かせてあげた方がいいんじゃ？？？
心配しているのが伝わったのか、グーちゃんはあたしの後ろにまわってくれる。
あたしがちゃんと逃げられるように。
グーちゃんは鳥だけれど、人間でさえ気遣いができない人もいるのにそれができるグーちゃんにキュンとしてしまったよあたしは。
六つ目の鬼は女の人に夢中で此方に気づかなかった。
いや、気づいていたのかもしれないけど、わざとなのかなぁ。
それより今は目の前の事に集中しなければならない。
蛇柱様に言われた「そいつから目を離すな」ということに背いてしまったため、釈迦りかけた。
あの日から幾日か経ったが、あたしは蛇柱様の屋敷の雑用を担うことに。
………おいおい、風柱様探し出来ないじゃん！！！
なんとか抜け出さなきゃ。
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
やぁ - 全部の作品繋がってますよね？！やばい！まじすごい！もう一周してきますヾ(´▽｀*)ゝ (2021年7月31日 14時) (
レス) id: d87333c5a5 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - キュンキュンしました！実弥の、蛙の王子様ならぬグーちゃんの王子様！トテトテついてくるグーちゃんは可愛いし、実弥に戻ったらすごくかっこいいし！物語の内容も面白いし、最高です！実弥に恋してしまいそうです、どうしよう笑！幸せな時間をありがとうございました！ (2021年7月23日 12時) (レス) id: 6a2842892c (このIDを非表示/違反報告)
赤目のなりすまし(プロフ) - 柿ピー。さん» 柿ピー。様、そのお言葉とても嬉しいです………(；；)読んでくださってありがとうございました(；；) (2019年10月23日 1時) (レス) id: 52f4f26d76 (このIDを非表示/違反報告)
赤目のなりすまし(プロフ) - レンさん» レン様見ていただきありがとうございました！！！これからも頑張ります〜〜〜(；；) (2019年10月23日 1時) (レス) id: 52f4f26d76 (このIDを非表示/違反報告)
柿ピー。 - 神作品... (2019年10月19日 14時) (レス) id: 49a5bdcfae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤目のなりすまし
| 作者ホームページ：http://instagram.com/nuka___1111
作成日時：2019年9月19日 21時
