風柱、行方不明につき。【鬼滅の刃】

捜索拾漆 ページ17

亥の刻ももう終わりそうな頃、得体の知れないモノにロックオンされたあたし。




「グーちゃん逃げて！！！」




直感的に危険だと思ったので叫んだ。

これかなり非常事態なんじゃないの。
提灯破いたグーちゃん後で殴るからな！！


グーちゃんに叫んだあと私も逃げようとした。

が、腕をその何かに掴まれた。





「ちょ、離してくださいっ」

「離せと言われて離す奴があるかァ」


腕を思いっきり振っても離してくれないコイツなんなの。
ま、待って。グーちゃん先行っちゃった？
置いてかないで！？！？！？


真っ暗なのほんとに不利。




「美味そうだなァ」


しかもコイツ鬼かっっっ。
いやこんな事言うの鬼しかいないか。



どう逃げようか、というかかなりこの状況死ぬ可能性高くないか。


そんな縁起の悪いこと考えたくないけど考えちゃう。どうしようどうしよつ。

グーちゃん逃げやがって！！！





焦ってタコみたいな動きをしていると掴まれている手と反対の手にフワッとしたものが。



「ひえっっ、なに！？！？」





何？このフワッて。

この状況ではパニクってまともに考えられない。
この鬼の増援かと思ったくらい。

風柱様の刀を勝手に使うのも恐れ多いし……。






木々に止まっていたカラスがカーカー鳴いているのに少し腹を立たせた。

こっちは死地なんだよ！！！





「グアアアッ！」


と、急に聞こえた鳴き声。


フワッの正体はグーちゃんか。
なに！？応戦しに来てくれたの！？！？


俺の背中は任せた的な？？？？？



グーちゃんの鳴き声がした三秒後に掴まれてた腕がはなされた。

よっしゃ、逃げれる！！！

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