【銀魂】抹茶ケーキ (ページ42)

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41.記憶ページ42

あなたside

もう、意識が曖昧だった

そんな時に聞こえた十四郎さんの声

本当は “助けて” って言いたかった、

“怖い” “迷惑かけてごめんなさい” って言いたかった

でも、そんなこと言ってしまっては泣いてしまう

きっと、一度口を開いてしまったら今まで情報を漏
らさなかった意思が崩れてしまう

だから、声を継ぐんだ

もう、覚悟は出来ていた、このままじゃきっと出血が多くて助からない。

言いたいことはたくさんあったが、こんな風に伝えたい言葉じゃない。

だから、あえて奴らに向かって自分の意思を固めるために、死ね、と言った

…

電話を切った後やっぱり殴られたし蹴られた

でもすでに痛みはもう感じていなかった

そして、2度とやつらの前で声を出すことはなく目をつぶった

…

目をつぶった瞬間、銀時さんと飲んだ記憶が浮かんだ

あぁ、楽しかったなぁ

『銀時さんが、いいなぁ』

あの時思い出せなかったあの言葉の意味

あぁ、何でこんな時に思い出しちゃうんだろう

お見合いの話をされた時、銀時さんのことが思い浮かんだ

でも私は銀時さんを思い浮かべた自分を自分自身から隠した、無かったことにした

ミツバちゃんの結婚を聞いた時とても嬉しかったし、羨ましかった

いつか自分の番だって思った

でも、ミツバちゃんは裏切られていた

それを知った時すごくショックで結婚なんてろくなものじゃないなって

その後は、やけ酒して自分でもバカなことしている意識はあったけど銀時さんは優しく、笑いながらお世話してくれて

もし結婚するなら、銀時さんがいいなぁって思ったんだ

こんな時に思い出したく無かったな

死にたくないよ、

結婚なんてどうでもいい

ただ、この気持ち、好きだって、好きだったって、それだけは伝えたくなった

あぁ、ここまで気づかないフリしてたのに死ぬ間際になって後悔ばっかりが募る

そこで意識は途切れた