恋する乙女は魔性のボクサー ページ16
「…で?Aさんは変装までしてどうして万事屋を訪ねられたんですか?」
新八の呆れた視線が突き刺さる。しかし彼女はあろうことか
「うるせぇガキ。追い出されたっつってんだろ」
「……は?」
…ヤンキーと化していた。
「本当にAさん…?」
「だからそうだ、つってんだろ、脳みそすらねぇミジンコくんかよ、哀れだな」
新八の額に今度は青筋が浮かぶ。
「銀さん…Aさんってこんな人でしたっけ」
「昔からこうだな」
「僕のAさん像が粉砕されたんですけど」
「おかずが減って可哀想だな、頑張れよ童貞君」
「銀ちゃん下ネタ酷いネ。一応Aの前だってところ弁えろよ」
万事屋のやり取りを他所にAは静かにお茶を啜る。
「ほんでぇ?どうしてまた追い出されたんだよ、お前モテモテだったじゃねぇか」
「どうせあのシスコンバカだよ、あたしを土方さんから引き離しちゃろっつー魂胆やろ、まじ一旦土に帰れやあのマゾヤロー」
「そういうことなら万事屋は全面的に協力するネ!あの自称(笑)サド王子を完膚なきまでに調教するが最高によろしねん!」
「おうおうさっすが神楽、あたしの妹、話がわかってる!」
「一緒に真選組をぶっ潰すネ!」
「えいえいおー!」
「ちょっとAさん、論点がずれてますよ!大体あなた真選組に戻りたいんじゃ…」
「うるさいめがね」
「お前は国語のリスニング教材かよ、こーゆー時は空気読むぐらい気ぃつかえや」
厳しい言葉に新八メガネは鬱々と言葉に詰まった。
「……あぁ、社不になりそう…」
「まぁまぁAさんよ、総一郎くんが追い出したって証拠はあるのかよ?」
「知らね」
「なんだこいつ」
新八の怒りがボルテージに達しそうなのを宥めつつ、銀時は母性溢れる瞳でヤンキーを見つめる。
「な、なに…」
「銀さんねぇ、ずっと思ってたんだけどねぇ」
「総一郎くん、君のこと好きじゃない?」
「うぇ?」
したり顔の銀時に新八はやっちまったなぁとAを見遣って驚く。
「沖田が…?」
ぽぽぽぽと音が聞こえそうなほど赤面していた。
さながらずっと片想いしていた乙女が真実を知るクライマックス。
だからこそ、次にAの行動に理解が遅れる。
「んなわけねぇだろぼけぇ!」
「いっってええええ!」
見事に銀時の頭がかち割られ、Aは電光石火の勢いでその場を去っていってしまった…
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猫毒(プロフ) - ☆さん» コメントありがとうございます!またテスト期間が再来しました…更新頑張ります! (2022年6月21日 16時) (レス) id: 406276a8fb (このIDを非表示/違反報告)
☆(プロフ) - うわああ…めちゃくちゃ好きです🤦♀️無理なさらず頑張ってください…!!応援してます! (2022年6月17日 9時) (レス) @page11 id: f76d03d4ec (このIDを非表示/違反報告)
猫毒(プロフ) - 観葉植物2号さん» コメントありがとうございます!!!レス遅くなってごめんなさい…一ヶ月ずっとニマニマしてたので忘れてました((更新頑張ります! (2022年5月24日 16時) (レス) @page11 id: 60e955f946 (このIDを非表示/違反報告)
観葉植物2号(プロフ) - 声出して思いっきり笑いましたwwギャグセンス高すぎるw これからも更新頑張ってください!!!! (2022年4月30日 0時) (レス) @page2 id: 9098365451 (このIDを非表示/違反報告)
猫毒(プロフ) - 休日はゆっくりするべしさん» コメントありがとうございます!ギャグセンスには自信が本当に0なので安心しました…!こんな作者でも、応援よろしくお願いします! (2022年4月18日 18時) (レス) @page7 id: 057b83dcbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:猫毒 | 作成日時:2022年4月16日 12時