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[エマside]
「おはよう皆!!」
今日も誰よりも早く起きた私はぴょん、とベッドから飛び降りた。
「朝だよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!」
「…うわっああ!!!」
「…………もっと寝させて……。」
起きるの渋る
すぐにまた布団を被ろうとする隣の子の手をつかんだ。
「もう、ダメでしょ、起きなきゃ…」
「エマ」
「そうしないと朝ご飯抜き…って、A…!?」
「声とテンション下げて…」
くれるかな…。
尻切れトンボの言葉を放置し、そのまま頭を布団に入れようとするAの手を改めて掴んだ。
「寝坊禁止いいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「…げうっ」
すぐ下の布団の中から聞こえた、ヒキガエルのような悲鳴はスルーした。
「おはようノーマン!!!レイ!!!」
「おはようエマ…とA」
何故かAの顔を見て何か察したらしい。苦笑している。
首をひねっていたら、レイが近づいてきた。
「おいエマ。隣の奴の顔を見ろ」
「Aのこと?」
振り返ってみる。
…成程。
「ごめん、A!!髪整える暇なかったよね!!ほんとゴメン!!」
Aの髪は寝癖なのかクルクルしていた。
それはそれで可愛いけど。
「別に…。取り敢えず戻って直してくる」
Aは不愛想にそれだけ言うと踵を返してしまった。
「怒らせたな。今の。完全に」
「だ、だよね。どうしよ」
「どうしようも何も謝れば済む話だろ?」
「そういう事じゃなくって…」
何ていえばいいのだろう。
「A、ずっと前髪の下に隠れてて…。もしかしたら嫌われたのかもしれない…謝っただけで許してくれるかな…」
「ふうん」
いつも前髪で目を隠しているせいか、レイは興味なさそうだ。
ふと、ノーマンが口を開いた。
「本当に髪を直しに行ったのかな…」
驚いてノーマンの方に体を向ける。
「どういう事?」
「髪を直す為だけに小走りで部屋に駆け込んでいった…。妙じゃない?朝、エマにここまで連れていかれる前に一言声かければすむ話なのに」
「忘れてたんじゃねえのか?」
ノーマンがちょっと笑った。
「忘れる程重要じゃないのなら小走りはしない」
「あ」
流石ノーマン…。
「今の情報量じゃ少なすぎる。もう少し付き合ってみないと分からないだろうな」
ねえA。
貴方は何を抱えていますか…?
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三日月雫(プロフ) - 夢主のイメ画募集中です (2020年9月24日 17時) (レス) id: ebe87210a1 (このIDを非表示/違反報告)
三日月雫(プロフ) - ありがとうございます!今後も努力します。 (2020年8月26日 5時) (レス) id: 25e610a467 (このIDを非表示/違反報告)
、 - 回りました!クオリティ高いですね。面白かったです!更新頑張って下さい!! (2020年8月22日 14時) (レス) id: efd86c7df1 (このIDを非表示/違反報告)
三日月雫(プロフ) - 大丈夫ですよ(((´∀`*))ヶラヶラ)4乗 (2020年8月14日 13時) (レス) id: e996a1bad2 (このIDを非表示/違反報告)
暁鬼灯(プロフ) - リア友の方ですが、お気に入りに登録していないという大変なことをしてしまっていました((´∀`))ヶラx2 (2020年8月14日 13時) (レス) id: ecb9c0b6a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:猫毒 | 作成日時:2020年8月9日 14時