6 信じがたい現実 ページ8
カーテンの隙間から光が差し込む部屋に7:00と示された目覚まし時計のベルの音が鳴り響く。
『…っ、ん。…え、なんで私床で寝てるの』
私はいつもと何一つ変わらない朝を迎える。
背中の違和感と鏡の前の床で寝ていることを除いては。
私はベッドの上でアラームを鳴らしているスマホを手に取り、アラームをoffにし、ベッドに視線を移した。
私が寝ているはずだったベッドは何故か布団がずり落ち、マットレスも大きくずれていて、ぐちゃぐちゃだった。
一瞬、頭痛がし、私は「何故鏡の前で寝ていたのか」「背中の違和感はいったいなんなのか」の答えとなるであろう出来事を思い出した。
しかし、あまりにも馬鹿げている。
きっと、床で寝ていたのは夜中にトイレに行った帰りに寝ぼけて床で寝てしまっただけだし、
背中に違和感があるのは固い床で一晩寝てしまって体を痛めてしまったからだろう。
私はそう自分に言い聞かせるように何度も繰り返した。
そして、私は気持ちを切り替え、クローゼットから服取り出し、鏡に背を向け着替え始めた。
部屋着の上を脱ぎ、服を掴もうと体の向きをずらしたとき、私の目は鏡に写った私の背中の背骨をなぞるように浮き出ている黒い筋を捉えた。
私は数秒停止したあと、ゆっくりと鏡に近づいた。
昨日の可笑しな出来事と似ている。
私はいったい、いつになったら夢から覚めるのか。
それとも、もう現実なのか。
寝起きの私には判断しがたい事だった。
しかし、床を歩く感覚も、ドアの隙間から微かに入ってくる美味しそうな匂いも夢にしてはリアルすぎた。
昨日の出来事はともかく、さっき鏡で見えたことは現実として受け止めた。私は確認のため鏡に背を向け、鏡に写っているだろう自分の背中を見つめた。
私の背中の首もとの少し下からへその高さ辺りまで背骨をなぞるように黒い筋が浮き出ていた。
触り心地はすべすべしていて、昨日触った大きなコウモリのような翼に非常に似ていた。
いや、全く同じだった。となると、もしかしたら昨日の出来事もただの夢ではないのかもしれない。
しかし、昨日の出来事が現実だとして「背中に異変が起きた」ことが同じでも姿形が違う。
昨日は左右あわせて６翼3対の翼の大きなコウモリのような翼が背中から伸びていたが、今は黒い筋が浮き出ている。
いったい、私に何が起こったと言うのだろう。
私は突然の体の異変に戸惑いつつも、奥さんの私を呼ぶ声が聞こえ、急いで途中の着替えを終わらせ、一階に降りていった。
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彩豊(プロフ) - こんにちは！凄くおもしろかったです！これからどんな展開になるか気になります_:(´ཀ`」 ∠):作者様の無理のないよう、更新頑張ってください！応援してます☆彡 (2022年10月22日 23時) (
レス) id: 72022c3b56 (このIDを非表示/違反報告)
まこと(プロフ) - ルーさん» そう言ってもらえて嬉しいです〜！ほんとにすごく嬉しい…！ルーさん、ありがとうございます (2022年7月17日 0時) (レス) @page47 id: c5c0361c7b (このIDを非表示/違反報告)
ルー - はゎゎ〜✨めっちゃくちゃこういう感じのお話大好きです！これからも頑張ってください！(*´ω｀*) (2022年7月10日 10時) (レス) @page46 id: 58cb53495b (このIDを非表示/違反報告)
まこと(プロフ) - ほしぽんさん» 了解！がんばるね！応援しててください (2022年7月5日 22時) (レス) id: c5c0361c7b (このIDを非表示/違反報告)
ほしぽん(プロフ) - 更新待ってます！！ (2022年7月5日 19時) (レス) id: 86c5fe95fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まこと | 作成日時：2022年4月25日 6時
