�� ページ10
「……ん…」
瞼を開くと、温かい光が飛び込んできた。
それと同時に薬品の臭いも。
此処、病院だ。
段々と記憶が鮮明になっていって、何故自分が病院に居るのかが分かっていった。
左腕には沢山の傷。頭にも包帯がある。
右腕は……？と思ってそちらに目をやると、眠っているマサが居た。
「…マサ？」
声を掛けてみたけれど起きる気配は無い。
「ぅ……A…………っ」
私の名前を呼んだかと思うと、うなされ始めた。
…怖い夢でも見てるの？大丈夫だよ。私は此処にいるよ。
昔やってもらったみたいに、彼の頭を撫でる。
サラサラの髪が掌に当たって気持ちいい。
「…マサ。マサ」
何回も彼の名前を呼んだ。
掠れた声しか出ないけれど、それでも届いて欲しくて繰り返した。
するとゆっくり彼の目が開く。
パチリと目が合った彼は、何回は瞬きを繰り返して、慌てたように起きあがった。
「起きた…？」
「ん、起きたよ」
「…俺のこと分かる？」
「…マサでしょ？」
「あ……俺看護師さん呼んでくるから！」
と私の枕元にあるナースコールに気付かずに、彼はナースステーションの方へと走って行った。
…あんなに慌てたマサ、見るの初めてかも。
不謹慎だけどちょっと新鮮で笑ってしまった。
─────────
あれから医師が私を検査してくれて、約1時間後に病室へと戻ってきた。
脳波にも問題はなくて、明日のお昼には退院出来るそう。
家族にも連絡をしてくれて、夜には来てくれるそうだ。
「ありがとうございました」
「いいえ。じゃあ私は戻りますね。また何かあったら呼んで下さいね」
「はーい」
看護師さんに車椅子で病室まで送ってもらう。
念の為、と用意してもらった車椅子を部屋の隅に寄せようとすると、マサが後ろから手を伸ばして、代わりに置いてくれた。
「…ありがと」
「…全然。ちょっと話せる？」
私は頷くとベッドに座った。
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華弥。(プロフ) - みかさん» ありがとうございます(*^^*)嬉しいです！これからもちまちま更新ですが、よろしくお願い致します。 (2019年12月6日 23時) (
レス) id: d5a525a881 (このIDを非表示/違反報告)
みか - めっちゃ好きになりました。 (2019年12月6日 8時) (レス) id: a8aa169b50 (このIDを非表示/違反報告)
華弥。(プロフ) - もちもちのき。さん» コメントありがとうございます(^^)嬉しいですー！まだまだ頑張るのでよろしくお願い致します！ (2019年11月12日 14時) (レス) id: d5a525a881 (このIDを非表示/違反報告)
華弥。(プロフ) - リスと林檎さん» コメントありがとうございます(^^)そう言って頂いて嬉しいです！まだまだ頑張るのでよろしくお願い致します(^^)拝見させて頂きますね(^^) (2019年11月12日 14時) (レス) id: d5a525a881 (このIDを非表示/違反報告)
もちもちのき。(プロフ) - 続編おめでとうございます！いつも楽しく読ませてもらってます〜 (2019年11月12日 4時) (レス) id: fc71b503ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華弥。 | 作成日時：2019年11月11日 21時
