�� ページ40
「なに？」
彼の声にビクッと体が跳ねる。
…起きてたの？
「寝てたんじゃ……」
「寝てたよ。けど今起きた」
目を開けて、とろんとした目で私を見つめてくる。
寝てたのは本当みたい。けどなんてタイミングの悪い。
「……初めて名前で読んでくれたな」
笑う彼に私は何も言えなくなってしまって、『おーいA？』と目の前で手をヒラヒラさせられる。
何だかもう恥ずかし過ぎて、顔を両手で覆ってしまう。
「あ、隠した」
「ほんとむり……。恥ずかし過ぎる」
「そんなに照れなくても。俺は嬉しかったよ？」
手の隙間から見える彼は本当に嬉しそうだった。
…それならよかったですけど。
「ねえもう一回呼んでよ」
何を言ってるのでしょうかこの人は。
「いや…勘弁して」
「嫌だ。呼んでほしい」
「ちょっと……わっ」
手首を握られて、顔を強制オープンさせられた。
思ったよりも距離が近くて固まってしまう。
「ほら、マサ」
「ぅ………」
「はい、マ・サ」
「……マサ」
「ふふふふ、いいねこれ」
「何か意地悪過ぎない……？」
そ？と笑う彼が今は悪魔にしか見えない。
私の反応を見て、面白がってるんだ。
「…これからはマサって呼んでね」
「…はい」
「ありがと。……A」
「ん？」
「好きだよ」
そのままおでこにキスを落とす。
温かい唇がおでこに触れると、また顔が熱くなったのが分かった。
「キザ過ぎ…酔ってる？」
「ん？酔ってないよ」
「………私も好きよ。マサ」
「……お前ズルっ」
そう言って首元に顔を埋める彼を抱き締めた。
やっと呼べたよ。
待たせてごめんね。
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華弥。(プロフ) - 櫻井かや丸さん» 返信が遅くなり、申し訳ありません。先程更新しましたので、よろしければご覧下さい(^^) (2019年10月25日 20時) (
レス) id: d5a525a881 (このIDを非表示/違反報告)
櫻井かや丸(プロフ) - 初めまして、更新はされないんですか？ (2018年8月9日 23時) (レス) id: 6620ed4e4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華弥。 | 作成日時：2017年9月23日 15時
