迷子70回目 ページ23
真っ白な空間。
私しかいない世界。
『あー』
声は出る。
体も動く。
ここは一体どこなんだろう。
何も無い空間を歩く。
寒くも暑くもない。
眩しくも暗くもない。
自分がどこに向かっているかは分からない。
ただ直感的にこっちのような気がする。
どんどん歩いていくと突然記憶が流れ込んできた。
｢おかあさん！この本読んで！｣
｢はいはい。Aはこの本好きねぇ。｣
｢だってゾムお兄ちゃんが作ってくれた本だもん！｣
｢お母さん...また皆に言われた...｣
｢おかえりA。また目の色言われたの？｣
｢もう学校行きたくないよ...｣
｢大丈夫。Aのその目は一つの個性なんだから。その個性が皆はまだ分からないんだね。決してやり返そうなんて思っちゃいけないよ。｣
｢お母さ...ん？お父さん...？｣
｢なんで...！？なんで皆が...｣
｢置いていかないで...一人ぼっちにしないでよ...｣
｢俺はヒノメ。俺と一緒に来ないか？｣
｢復讐したくないか？｣
｢私は復讐したい...｣
｢逃げろ。A。こんな所にいてはいけない。｣
｢ごめんね。軍曹さん。私この国から逃げられないからさ。｣
｢俺はAを絶対に守る。たとえ敵同士になろうとAだけは絶対に迎えにいくからな。｣
｢約束だよ。ゾム。｣
小さい時の記憶
色が変わる目
お母さんとお父さんが殺された日
復讐を決意した日
私を逃がそうとしてくれたとある軍曹との記憶
私を守ってくれる、迎えに来てくれると約束した小さい時から大好きだったゾムとの記憶
全て思い出した
今まで忘れていた事
忘れてはいけなかった事
思い出さなければいけなかった事
ずっと自分の奥深くにしまい込んでいた事
ご飯のいい匂い
村に咲く花の匂い
ゾムの暖かいお日様の匂い
何かが焼ける匂い
鉄の匂い
ヒノメの高笑い
軍曹さんの優しい心
人を愛する事
全て思い出した
ふと気がつくと目の前に少女が立っていた。
『貴女は誰？』
私がその少女に聞くとニッコリと笑い答えた。
｢わたしはA！お姉さんは？｣
その少女の口から出た名前にびっくりしたものの私も答えた。
『私はA。貴女と同じ名前だね。』
Aと名乗る少女に｢お姉さん！ちょっとしゃがんで！｣と言われたのでしゃがむと耳元で少女が低い声で言った。
｢ごめんね。｣
その少女の言葉を聞いた途端に目の前が暗くなり強い眠気で寝てしまった。
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栞和(プロフ) - もう完全に治ったので大丈夫ですよ フライパンのはじっこでも結構痛いですよね... アンケート了解致しました。貴重なご意見をありがとうございます！ (2018年10月14日 20時) (
レス) id: 4e1ffb98dc (このIDを非表示/違反報告)
Hono(°∀。)(プロフ) - コメント失礼します。左手大丈夫ですか？私は火傷って言ってもフライパンのはじっこですし…お大事にしてください。後、アンケートの話なんですが、私は長編軍パロがいいです。我が儘ですいません…… (2018年10月14日 20時) (レス) id: 66e384ca53 (このIDを非表示/違反報告)
栞和(プロフ) - かぁたんさん» よかったです...!! 帰ってきたのでまた更新頑張りますね！ありがとうございます！ (2018年10月12日 14時) (レス) id: 4e1ffb98dc (このIDを非表示/違反報告)
栞和(プロフ) - うめるさん» お母様大丈夫ですか！？火傷はなんかじんじんして痛痒かったです...これからは気をつけようと改めて思いました...w (2018年10月12日 14時) (レス) id: 4e1ffb98dc (このIDを非表示/違反報告)
うめる(プロフ) - やけどって地味に痛いし痒いしめんどくさいですよね、前に母が熱々のやかんを足に落としたときしみじみ思いました笑笑 (2018年10月9日 3時) (レス) id: 78e56762eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くるのく | 作成日時：2018年8月26日 21時
