迷子58回目 ページ11
夕食も終わり風呂へ入り部屋へ戻る。
いつもと同じ日常。
部屋でトントンに貰った資料を進める。
武器や交易、周辺の国の情報など。
どこから集めてきているのだろう。
時計を見ると短い針が10を指している。
もうそろそろいつもの人が来るだろうと待っていると後ろから
｢チッス｣
と声が聞こえた。
zm ｢...なあA。絶対に死ぬなよ。｣
『突然どうしたの？私は死なないよ。』
zm ｢Aの目って小さい時から色が変わったやん？今はどの角度から見ても赤いんよ。｣
目の色が変わること知ってたんだ。
近くにあった鏡を見ると本当にどの角度から見ても赤かった。
『あ、本当だ。赤いね。なんか赤黒くて血みたい。』
zm ｢なあ死なないでや。そんな悲しい目をしないでや。俺は小さい時からAが大好きやねん。ずっと。｣
『ありがとう。私も小さい時は覚えてないけど大好きだよ。』
zm ｢もう今にも死にそうに見えるんよ。俺はAが死んだらどうすればええねん。なあ。お願いやらか頼ってぇや。なんか困ったことがあったら誰でもええ。相談してや。｣
『それグルちゃんにも言われたよ。大丈夫だよ。』
zm ｢...そっか。A、疲れたやろ？今日はここら辺で御暇するわ。おやすみ、A。｣
『おやすみ、ゾム。ゆっくり休んでね。』
ゾムがダクトに消えていくと涙が溢れ出した。
生きていることへの恐怖。
何故他の皆は死んでしまったのに私だけ生きているのか。
何故私を助けたのか。
面倒臭い。
もう考えるのはやめよう。
自分の感情を閉じ込めるためにやっていた書類はもう出来上がっていた。
机の上には銃とナイフが見える。
一層の事これで死んでやろうか。
死んだらどうなるのだろう。
私は地獄行きだろうな。
私はそっと小さい時に母によく歌ってもらった子守唄を口ずさんだ。
母も角度や時間、日によって目の色が変わる人だった。
母は下から覗き込むと絶対目が桜色になった。
私はその色が大好きだった。
母の歌う子守唄は優しくて暖かくてどこか悲しい歌だった。
――――――
誤字修正しました。9/22
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 138人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
栞和(プロフ) - もう完全に治ったので大丈夫ですよ フライパンのはじっこでも結構痛いですよね... アンケート了解致しました。貴重なご意見をありがとうございます！ (2018年10月14日 20時) (
レス) id: 4e1ffb98dc (このIDを非表示/違反報告)
Hono(°∀。)(プロフ) - コメント失礼します。左手大丈夫ですか？私は火傷って言ってもフライパンのはじっこですし…お大事にしてください。後、アンケートの話なんですが、私は長編軍パロがいいです。我が儘ですいません…… (2018年10月14日 20時) (レス) id: 66e384ca53 (このIDを非表示/違反報告)
栞和(プロフ) - かぁたんさん» よかったです...!! 帰ってきたのでまた更新頑張りますね！ありがとうございます！ (2018年10月12日 14時) (レス) id: 4e1ffb98dc (このIDを非表示/違反報告)
栞和(プロフ) - うめるさん» お母様大丈夫ですか！？火傷はなんかじんじんして痛痒かったです...これからは気をつけようと改めて思いました...w (2018年10月12日 14時) (レス) id: 4e1ffb98dc (このIDを非表示/違反報告)
うめる(プロフ) - やけどって地味に痛いし痒いしめんどくさいですよね、前に母が熱々のやかんを足に落としたときしみじみ思いました笑笑 (2018年10月9日 3時) (レス) id: 78e56762eb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くるのく | 作成日時：2018年8月26日 21時
