未来を変えるための【烏丸京介】

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1日煮込まれたカレーを食べた後。片付けられた皿が運ばれ洗い場へと移される。

スポンジに洗剤を掛けていざ洗おうとすると急いで声をかける。


「皿洗いしてみたいです」

「皿洗いもした事ないのか...。いいぞ

最初に汚れを水で落としてから洗剤を使うんだ」


言われた通り皿洗いをしている最中。気になったことがあるためある質問をする。


「一体何を今までしてきたんだ？」


料理中ガン見され、洗濯もガン見、連れない釣りをしている支部長も横でガン見していた

何をして今まで生きていたと思うのはそりゃ当然といえば当然


うーん、と一日の流れを思い出す


「朝は勝手に自分で起きて...朝食を食べて...

あ、花に水を上げてました。

下の兄の仕事を手伝いながら談笑をして...

後は大体食べていつもの時間に寝てます。」


そして付け足されたものが



「そうそう、幼馴染の師匠の自慢話と自主練習を眺めて。過保護にされてました。おかげで炊事洗濯は全くもって成長出来なくて。」


家族の話をしている時、なんだか楽しそうであった。ついでに少し申し訳なる。

過去の楽しいことを思い出させるのが


「心配か？」


そう聞くと、なんとも言えない顔をした。寂しいような、でも完全には心配しきっていない。大丈夫だろうと信じているようだ


「...私のせいでどんなことが起きているかは全く想像なんて出来ないですけど、信じることしか私は出来ないし。でも父は今まで色んなことを掻い潜ってきたらしいので、私も見習って出来る限り生きて抗ってみようかと。

あの過保護な幼馴染は一番強い部隊に配属されることが決定してましたし多分大丈夫

強いて言うなら、兄が心配ですね。無駄に抱え込んでなきゃいいですけど」


過去、死んだ兄とは別の下の兄。また何かあるのか心配していた。


「そうか、無事だといいな」

「はい。」


今は皿洗いを終わらせ、この会話も終わらせた。

風呂に入ってこいと指示をする。


「...ほんとに大丈夫か？」


生まれた土地は違えど元を辿れば皆人間。兄の心配よりまず自分の心配をして欲しいところだ。

やはり会話の選択を間違えた。もっと言うことはあっただろうに。

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