未来を変えるための【烏丸京介】

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あれから数時間後。そしてレイジさんがカレーを煮込みグツグツと音を立て始めた頃。


普段そんなに開くことの無い支部の扉が開き2人入ってくる。


「ただいまー」

そう言って無精髭の男の人と若い女性とで2人、帰宅したかのように挨拶をすると皆がおかえりと言って出迎える。

レイジさんは火を消す。私はどうしていいか分からず座ったままその光景を見ていた。


「お疲れ様でした。荷物を持ちます！」

「ありがとう、レイジくん」


レイジさんのソワソワの原因は女性のようだった。つまりそっちがゆりさん。

そう分かりもう一人の方を見ると目が合う。


「おっ、もしかして栞が言っていたのは君か」

「そうだよー。Aちゃん、この人がチーフエンジニアのミカエル・クローニンさん31。同じカナダ人だよ」


確かにエンジニアと言うのが似合いそうだ。決して気だるそうな見た目からではない。なんとなくだ。


「その子は中々育てがいがあるぞ。なんせ若いからな」

「林藤殿、若も元気そうで」

「うむ、県外スカウト誠に大義である」


一通り挨拶が終わるとやる気に満ちたレイジさんは昼食の準備をする。

ロビーでは2人の県外での話と私の話をした。

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