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朝食を食べ昨日と似たような服を着て支部長の車に乗る


「お兄さんは強かったんですか?」


京介が隣で聞いた。どうやら単純に兄が迅さんに似ていると思っただけでないと気づいたようだ。

私の表情はそんなに分かりやすかっただろうか。それとも鋭いのか


「家でもかなり優秀な人でした。最新鋭の実験にも選ばれるくらいに安定したトリオンを持っていました」

「過去形、ですか」

「4年前の内戦に巻き込まれて。」


家族の他に様々な人が悲しんだ。

単純に人として悲しんだ者も居れば、優秀な人材を失くしたと惜しむ者も

8割は後者であり、それほどまでに兄は私と違って未来を期待されていた。


「どんな人だったんですか」


野暮なことだと謝る事なく聞く

同情するよりはその方が有難い


「...難しい人。言葉が少なくてただ武器を振って。

悪い人ではないと母は言ったけど、私には会話のない兄を尊敬しつつもどこか遠い人と思ってた。

でも最後に守られて、それのせいでさらに兄妹として私をどう思ってたかさっぱりわからなくなってしまった」


迅さんは性格や見た目は全く似ていない。でもその目がとても似ていた。

強者。そう感じさせる雰囲気のようなものが。他の人も強いけど迅さんだけ兄と重なる


「お兄さんのこと全然知らないですけど、大丈夫ですよ」

「...?」


何が


「迅さんは絶対、その場にどんな人が居ても死なないですから。

多分その内分かると思いますけど、その人とは似てないと思います」


そう京介が言う。強い信頼を感じた

今はまだ、その意味を理解出来ないだろう。なぜなら、私の中で一番は兄であったから

どんなにすごい筋肉や賢い頭脳を持っていたとしても兄を越えるものではないと考える。同格は存在してもそれ以上はない。それが覆るのはもう少し先の話


「着くぞー」


支部長が声をかけるといつの間にか変わった景色。外に出ると思ったよりも大きいボーダー本部を見上げた。

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豆腐ノ木(プロフ) - ゆきむらさん» 4週…!?まじか嬉しすぎて頭おかしくなりそう…!!コメントありがとうございます!! (2021年3月29日 23時) (レス) id: bba6fd72fb (このIDを非表示/違反報告)
ゆきむら(プロフ) - ふぇ!!?!更新?!!(*´`*)ドキドキ。この作品好きすぎてもう、4週くらいしてます…続きが読める日を楽しみにしてます!!! (2021年3月25日 16時) (レス) id: 7eb94c6b54 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐ノ木(プロフ) - あいさん» もちろんです。言わばこれほぼ序章で、いずれ原作に続く予定です。じゃないと全くもってストーリー書ける気がしないので!応援ありがとうございます! (2018年11月25日 17時) (レス) id: 696f41baff (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - そういえばなんですがこのお話は原作沿いまで続くのでしょうか?私的には続いてくれると嬉しいです!これからも更新頑張ってください! (2018年11月25日 17時) (レス) id: a2c75168cb (このIDを非表示/違反報告)
豆腐ノ木(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです!誤字脱字沢山あって読みにくいか心配ですが、ご期待に添えるよう頑張ります! (2018年11月5日 18時) (レス) id: 696f41baff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:豆腐ノ木 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年11月3日 23時

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