検索窓
今日:11 hit、昨日:7 hit、合計:260,853 hit

65 ページ17

.


その日の夜、お昼寝をしたせいか眠れなくて、寝室からこそっと抜け出した。


前までは離れていたベッドも、今はがっちりくっついてて、寝る時は太輔が後ろから抱きついてくる。


まるで私を逃さないようにするみたいに。


起こさないようにそっとその腕をはずすのは、案外大変でゆっくりゆっくり動かした。






暗い部屋の中でソファに座ってボーっとしていた。


もし、今 抜け出したらどーなるのかな。


太輔寝てるし、バレない…かも。


さすがに今日は無理だけど、ちょっと様子見で玄関の方へ行ってみると、

内鍵とは別にドアに簡易的な鍵と共に、ナンバー式の南京錠がかかっていた。







「何…これ」





これじゃ夜になったって出られないじゃない…


ここまでするの…?








ため息をつき寝室に戻ろうと振り返ると、リビングのドアに太輔が腕組みして寄りかかって立っていた。






「きゃっ!…驚かさないでよ」


「何してたの?」







そんな冷たい目と抑揚のない低い声で聞かれたって、もう怖くないんだから。





「トイレに行きたくなっただけ」


「ふーん」






太輔の前を通り過ぎようとしたら、その腕をつかまれた。


「暗闇を歩いてこけたら危ないでしょ。
俺を起こしていいから」


って柔らかい笑顔で言うけど、ほんとは怒ってるんでしょ。


私だって段々わかってきたんだよ。


その笑顔の時はどうしようもなくイライラしてて、怒りの矛先をどこに向ければいいかわからなくて、


私を抱く事で解消させるんだよね。




寝室に戻り、また私を後ろから抱きしめるけど、





「眠れないなら、眠たくなるようにしてあげる」





ってパジャマの上から胸に触れてくる。

66→←64



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (411 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1030人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

mai☆(プロフ) - mlk31さん» 平和だった数年間だったのに、たいぴの嫉妬再びです( ̄▽ ̄) (2018年7月27日 21時) (レス) id: bb8f1aa1ff (このIDを非表示/違反報告)
mai☆(プロフ) - honyonさん» その歌詞の所とか、ほんといずれ使わせてもらおうと思いましたよ!!発売されて初めて聞いたとき、歌詞を全部読んでほんとにびっくりするくらいでした!! (2018年7月21日 14時) (レス) id: bb8f1aa1ff (このIDを非表示/違反報告)
honyon(プロフ) - !!!とんでもない奇跡ですね。あまりにも合いすぎてて私も鳥肌立ちました!泣似合わないスーツも慣れてきたけれどあの日憧れてた大人にはなれているかな?とかあの時のことを思い浮かべている宏光のセリフすぎてもうとにかくすごいです!文章力なくてすみません! (2018年7月21日 0時) (レス) id: 7839240ad2 (このIDを非表示/違反報告)
mai☆(プロフ) - honyonさん» そんな風に言って頂いてめちゃくちゃ嬉しいです!!そう、そうなんです!BILYを初めて聞いたとき、あまりにも私が思い描いている世界観とピッタリで、鳥肌立ってしまいました。なのでちょっとリンクさせてみました! (2018年7月20日 14時) (レス) id: bb8f1aa1ff (このIDを非表示/違反報告)
mai☆(プロフ) - mlk31さん» 大人になって帰ってきちゃいましたー!本当は登場させるつもりもなく、この辺で終わらせるつもりだったんですけどね。なんとなく藤ヶ谷さんと同じ立場にたたせて勝負させたくなりましたw (2018年7月20日 14時) (レス) id: bb8f1aa1ff (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:mai☆ | 作成日時:2018年6月27日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。