13話 by朔原 凛 ページ13
俺の心は今、異常なくらい高ぶっている。
聞けば、この合宿は理事長さんが選んだメンバーだけの参加らしいじゃないか。
どーりで、生徒会とかも集まってる訳だ。
そんで、俺もその中に選ばれてる。
理事長さんが俺に強いと言ってくれてる。
更に一段と強くなれて、他の奴等に見返してやる事が出来る。
それだけでもう、最高だ。
…国語の授業が無ければ、もっと良かったけど…。
そんな事を考えていたら、スミレの塔の近くに来ていた。
スミレが風に靡いていて、花の香りをあたり一面に撒き散らしている。
｢…そろそろ、ひまわりが種を落とすかもしんねぇな｣
真面目そうな奴が言いそうな言葉を不意に呟く。
自分らしくもない。
今のは忘れようと首を小さく振り、再び歩を進める。
すると、スミレの花壇の近くにちょこんと座っている女子。
顔は、フードを被っているせいで見えない。
膝には気持ちよさそうに喉を鳴らす猫。
こんな奴を見ると、衝動的に声をかけたくなるのが俺の癖。
良い意味で捉えるなら、その事で救われるような奴もいるんだろうが、悪く言えば、人の嫌な事を無理矢理聞き出しているようなもんだ。
今回も声をかけようとした。
すると。
｢…嫌だ｣
不意に、風に乗って俺の耳に届いたか細い声。
声は小さすぎて分からなかったが、俺はそれを聞いた瞬間に声をかけるのを止め、その場を急いで立ち去った。
何で急いで立ち去ったのかは分からない。
ただ。
声をかけると、その人は更に傷つくだろうと思っ
たからだ。
それに…声をかける事でフードを被ったその子の正体が分かる。
それによって、俺も傷つくかなと本能的に思っただけだ。
そして自室に入り、扉を固く閉める。
ついこの間から寮生活に変えた。
今までは自転車登校だったが、愛用の自転車が壊れた事もあり、会長さんに頼んで寮に変えてもらったのだ。
まぁ…今となってはどうでもいい話だけど。
そして、俺の脳裏に流れた、見るだけで腹が立ちそうな顔が2つ浮かんで。
｢…くそが｣
そうとだけ呟いて、目を閉じた。
…強化合宿まで、あと1日。
------------------------------------------------------------
繋げさせていただきました…！
ごめんなさいこんなデリカシー無い奴で…←
凛の過去もその内明かしていきたいと思っています…！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ねこうさぎ(プロフ) - 更新しました。あと、話数が一杯なので続編に繋げてください。 (2015年11月14日 9時) (
レス) id: 927634d6aa (このIDを非表示/違反報告)
しのっち(プロフ) - ねこうさぎさん» ・・・・え・・・・じゃあ、消える可能性が高いですね・・・僕のが・・・・その時はもう一回書きます・・・・ (2015年11月13日 22時) (レス) id: 56a4443702 (このIDを非表示/違反報告)
ねこうさぎ(プロフ) - しのっちさん» あ、すみません…今私が更新している途中なのですが… (2015年11月13日 22時) (レス) id: 927634d6aa (このIDを非表示/違反報告)
しのっち(プロフ) - ・・・・更新致します・・・・ (2015年11月13日 21時) (レス) id: 56a4443702 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - しぃふぁさん» ハードル上がった気分ですw脳筋の頭で一生懸命考えてみます(笑) (2015年11月13日 20時) (レス) id: a5e70fbf84 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
