愛されたいのは 2

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すると目の前にバサッとスウェットを投げてきた。


「俺のでわりぃけど着替えろよ。あとは車乗るだけだし、人目にゃつかねーだろ」

「ありがとうございます…」


このスウェットも北山さんの香りがついてて、包み込まれる感覚になるからドキドキする。


「着替えたら出てこいよ」


と言って部屋を出た。

なんかほんといろいろ申し訳なかったな、今日は。

無理して来るんじゃなかった。

着替えて最初に着てた服は、もらった紙袋に詰め込んだ。

そしてリビングへ行き、いろいろすみませんでしたと頭を下げると、気にすんなってってニコッと笑ってくれた。

ブカブカのスウェット姿で下に降りて、俊くんにごめんねと、松岡さんにもお礼を言った。


「だいぶ熱下がったみたいでよかった！わぁ、その萌え袖、たまんないっすわ」


スウェットが少し大きいから、手がすっぽり袖に入っちゃって、俊くんがバカな事言う。


「何言ってんのよ、もう」

「ほら行くぞ」


はーいって返事して、すぐ隣に停めてある車に乗り込んだ。

ぐっすり寝たおかげでもうほぼ回復したみたい。

明日は普通に出てこれそう。








自宅まで送ってもらう最中、お店に太輔さんが来た事を教えられた。

なんだか私としてはちょっと気まずい感じになって、そうですか くらいしか言えなかったんだけど。

「心配してたから2階にあげた」

「えっ！？」


ちょっと待って！！自宅にあげたって事！？


「え、な、なぜに…」

「だから、めちゃくちゃ心配そうな顔してたから」

「そ、それにしたって…」


そもそも二人が会話をしてるとこを想像しただけで、もうなんか気まずい。

しかも寝顔を見られてたなんてーーー！！！(そこ)

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