愛されたいのは

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「お休みの日は何してるんですか？」

「んー…昼過ぎまで寝て、夜は友達と飲みに出るかなー。
何？誘ってんの？」

「チャラ。なんでそうなるんですか」

ふふっと笑いながら、お酒の瓶の中身を1本1本確認しながらメモしていた。

「Aちゃんは？何してんの？」






なんて話をしていたら、あっという間に夜の営業時間になった。

忘年会シーズンに突入するこの時期は結構忙しい。

そんなに人数が入るお店ではないけど、満席にもなるとこっちもいっぱいいっぱいになっちゃう。

お酒を作るのは北山さん担当で、俊くんは接客と厨房を行ったり来たり。

今日もなんとか失敗せずに無事に営業終了できたけど、時計の針はもう12時をまわっていた。

また終電逃しちゃったー

この時期は仕方ないんだけどね。






お店の片付けも全部終わった頃、今日もおつかれって生ビールを出してくれる北山さん。

「「わーい、いただきまーす！」」

毎回俊くんと声がかぶるので、お互い顔を見ながらふふって笑っちゃう。

「きたやん飲まないの？」

「あー、俺はいいわ」

とレジ閉めをしながら言った。

「えー、なになに？どーしたの？珍しいじゃん」

「こいつ車で送るからさ」

私はタクシーでも大丈夫って言ったんだけど、金がもったいないだろ、とか言って北山さんは車で送ってくれていた。

「そーなんだー、そりゃ飲めないねぇ…」

てか俺も送ってくれよー！なんて言い出す俊くん。

ここから歩いて10分の所に住んでるくせに。

北山さんにもお前は歩いて帰れとか言われてるし。






「よし！じゃあ帰るか！」

すべての作業を終えた北山さんは財布と鍵を持ち、ドアへと向かった。

みんなで外に出て、俊くんは「おつかれー」と言いながら帰っていった。

私も北山さんの車に乗り、ようやく帰路につく。

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