愛されたいのは

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「裕太は元気？」

「うん、俺 毎日殴られてるわ！ははっ」


そんなに裕太を悩ませてたのも申し訳なかったな。

ちゃんと謝りたいけど、それは私の身勝手かな。

もし裕太が嫌じゃなければ、今度お店に来るように俊くんに伝えてもらおう。








おつかれーって北山さんが2階から下りてきて、もうこの話はおしまい。

俊くんも北山さんと一緒にキッチンへ行き、夜の仕込みを手伝い始めた。

でも時々、北山さんの「は！？」とか「マジか…」って声が聞こえて何事かと思う。






テーブルの紙ナプキンや砂糖を補充していると、キッチンから北山さんが出てきて

「今日飲み行かね？おごるからさ」

って誘われたけど…

なんか私最近飲んでばっかじゃない？

いい加減太りそう…





「な、行こうぜ？」

ってそんな首を傾けて笑顔で言われたら断れない。

「またお店を早く閉めるんですか？」

「まあ、気持ち早め？」

「もう…つぶれますよ！？」

「だーいじょうぶだって」

って結局押し切られちゃった。





夜にお店を閉めた後、俊くんがじゃーねーって帰って行った。

あれ？私と北山さん、二人きり？


「俊くん帰るの？」

「うん、二人でごゆっくりーー」


って後ろ歩きで手を振って帰って行った。

二人で歩いて駅まで行き、それから電車に乗って飲み屋がたくさん並んでいる所まで行って

入ったお店は焼き鳥屋さん。

なんか北山さんらしい。





「はい、おつかれー」

ってとりあえず頼んだ生で乾杯。

「はー、おいしー！人のお金だとよりおいしー！」

「遠慮なく飲め！でも飲み過ぎんなよ」


はーいって言いながら、私も大好きな焼き鳥を頬張った。

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