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なんとなく進学した短大で、なんとなく学生生活を過ごしていた私。
なんとなく就職したけど、人間関係や仕事の量に疲れて辞めてしまった。
親の目が怖くて、家にずっといる訳にもいかないからとりあえず始めたバイト。
繁華街よりは数駅離れた所にある、昼はランチで夜はバーに営業を変えるお店。
黒を基調とした外壁の2階建ての建物で、1階の入口部分はレンガをあしらった、オシャレな外観だった。
でも店舗は1階だけで、2階はどうやらオーナーの住居らしい。
1週間前。
友達の家に行ったときに、たまたま見かけたこのお店。
オープンして間もないみたいで、こじんまりしたお店ながらも、店員さんであろう男の人がせわしなく動いていた。
そのお店のウィンドウから見える店内の雰囲気がおしゃれで、ちょっと中に入ってみたくなった。
「いらっしゃいませ!お一人様ですか?」
「あ、はい…」
「こちらのお席へどーぞ」
優しそうな笑顔で席へ案内してくれた店員さんは、茶髪の少し背の低い人から「宮田」と呼ばれていた。
一人でお店に入ると、スマホはテーブルに置いて、ついつい人間観察をしてしまう。
店内を動き回る二人の上下関係も見えてきたりして面白い。
ランチを注文し、お料理を持ってきたのは「きたみつ」って呼ばれてる、さっきの小さな人。
「おまたせ」
と言って料理をテーブルに置いた。
さぁ食べようかって思ってたんだけど、"きたみつ"がなぜかテーブルの側から動かない。
そーっと顔をあげ、あの…と私が言うと
「ずっと俺らの観察してたっしょ」
うええええ、バレてた!
「す、すみません!なんかクセっていうかっ」
私もズバッと言われて思わずあたふたしてしまった。
「ふふっ、おもしれーね」
ごゆっくり、と言いながら再び接客へと戻って行った"きたみつ"
ヤバい、ヤバい。
いろんな所を見てるつもりだったのに、まさかバレてるとは。
もう恥ずかしくて店内見れない。
詰め込むようにご飯を食べて、会計へと向かった。
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mai☆(プロフ) - アイメイさん» コメントありがとうございます!私もそれちょっと考えたんですよ!最初にまずどちらかのラストを書いて、その後別バージョン書こうかなぁって。まだ決めかねている所ではありますが、皆様にドキドキしてもらえるように頑張ります! (2019年12月30日 10時) (レス) id: bb8f1aa1ff (このIDを非表示/違反報告)
アイメイ(プロフ) - mai☆さん初めまして。いつも作品楽しく読ませていただいてます!まだこのお話のラストを決めかねているようですが、個人的には藤ヶ谷くんとのハッピーエンドが見たいです。でもmai☆さんがもしお手間でなければ、両方のパターン書いてみるというのはいかがですか? (2019年12月30日 1時) (レス) id: 11631fa1b5 (このIDを非表示/違反報告)
mai☆(プロフ) - みちこさん» こんばんは!今回もコメントありがとうございます!なかなか書きたい話が思いつかなくて、随分とお休みしましたが、何か書きたくなって行きあたりばったりで始めてしまいましたw (2019年11月30日 16時) (レス) id: bb8f1aa1ff (このIDを非表示/違反報告)
mai☆(プロフ) - nanacoさん» ひえーー!nanacoさん!nanacoさんにそう言って頂けるなんて(T^T)めちゃくちゃ嬉しいです!プレラブとかニカの短編集も読んでます。特にニカのがすごく好きで!これからも更新楽しみにしてます! (2019年11月30日 16時) (レス) id: bb8f1aa1ff (このIDを非表示/違反報告)
みちこ(プロフ) - こんばんは(^_^)お久しぶりです(^_^)新作なのですね(^.^)お待ちしておりました(^_^)どんな展開になるのか楽しみにしています! (2019年11月29日 23時) (レス) id: 95022a0a60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mai☆ | 作成日時:2019年11月29日 21時