ハルキミ。 MG【2】 (ページ24)

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家の扉に向かうまで、二人とも言葉を発さず静かに歩く。

すると、ふとこの間ジョンハンさんに言われた言葉を思い出す。

“簡単に男の家に入らない、男を家に入れない。”

…いや、でも、これはしょうがないよね。ミンギュくん帰るとこ無いんだもん。一番近くにいる私が助けるのは別に普通っていうか、やましい事なんて何も無いっていうか…

って、誰に私は言い訳をしてるんだろう。

ドアの前まで着いた時に、私の後ろにいたミンギュくんのほうをくるりと振り返る。

「あの…あんまり綺麗じゃないからそんなに中、見ないでね？」

私の言葉を聞いて、ミンギュくんはふっ、と笑って大丈夫と私の頭に手を置いた。

MG「そんなにジロジロ見るつもりも無いし、そう言っといてAちゃん、絶対綺麗にしてるだろうから。」

「そういうの、プレッシャーだからやめて、、」

ミンギュくん自身が普段から綺麗にしてる人だから、余計に汚いって思われそうでプレッシャーだよ。

鍵をがちゃりと開けて、どうぞ。とミンギュくんが先に入るように促す。

MG「お邪魔しま〜す。」

「適当に、ソファ座ってていいよ。」

やっぱり、Aちゃん綺麗にしてるじゃん！って言うミンギュくん。

ミンギュくんの家の方が全然綺麗だと思うけど…

MG「もしかして、最初から綺麗って言われるの分かっててハードル下げてたの？」

「なっ…！そんなんじゃ無いもん。」

ごめんごめん、って謝ってるけどずっと笑ってるミンギュくん。

私をからかって笑ってるところ、ジョンハンさんみたいだ。

上着を脱いでハンガーにかけている時に、そういえば、と思い出し、冷蔵庫の方へ向かう。

「ミンギュくん、」

MG「んー？」

「飲む？」

普段は家でも飲まないんだけど、嫌な事とか忘れたい事がある時に飲む為に冷蔵庫に眠っていたビールを出す。

MG「いいの？」

「うん、今日美味しいお店連れてってくれたお礼に。」

ソファに腰掛けるミンギュくんにはい、と渡すと、Aちゃんは飲まないの？って。

「さすがに、またやらかしたらまずいから遠慮しとく。」

MG「そっか。じゃ、いただきます。」

プシュ、と音を鳴らして開けたビール缶に口をつけてごくごくと飲み進めるミンギュくん。

その横顔がやけに綺麗で見とれちゃいそうだったから、思わず視線を逸らした。