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「ごめん、お待たせ!」
店長に上がっていいよ、と言われたあと、大急ぎで着替えて化粧直しをしてミンギュくんの元へと駆けつける。
MG「そんなに急がなくても平気なのに。…この後時間ある?」
「あるけど…なんで?」
MG「美味しいお店あったから、Aちゃんと一緒に行きたいと思って。」
ちょうどお腹も空いてたし、私からしてみればすっごく嬉しいお誘い。って、ご飯の事になるとすぐそういう脳になっちゃうのいい加減やめたい。
MG「どうかな…?」
「うん、行きたい。」
じゃ、決まり。ってミンギュくんは立ち上がって、何も頼まないとあれだからって頼んだコーヒーの伝票を手にしてレジへ向かおうとするから、慌てて止める。
「私、払うから。」
MG「いや、いいよ。いきなり来ちゃったの俺だし。」
「いいの!こないだもタピオカ買ってもらっちゃったし、ミンギュくんには色々借りがあるから。」
すると、私の押しに負けてくれたのかミンギュくんは少し笑って、ご馳走様です、って言って伝票を渡してくれた。
レジをしてくれたのが店長で、しきりにミンギュくんと私を交互に見るのは辞めて欲しかった。
.
.
バイト先を出て、ミンギュくんの行くままについて行く。ここから近いんだよ、って言ってたから、歩いていくことにした。
「ここ?」
MG「うん、ここ美味しいんだよ。」
ミンギュくん連れられて入ったのは家庭的な韓国料理屋さん。なんだかんだ言ってこういうお店が1番落ち着くから好きなんだよな。
お店の中に入り、端の方の席に座る。
「ミンギュくんが来るなんて思いもしなかったからビックリしたよ。」
MG「この間の事、きちんと謝りたかったから。」
「この間って、学祭の時のこと?」
MG「せっかく、Aちゃんが来たいって言ってくれたからあの日は一日Aちゃんと居たかったんだ。
だから、俺の都合でAちゃん先に帰らすとか本当に申し訳なくて。」
そう話すミンギュくんは、あまり見たことが無いくらい暗い顔をしていて。
別に、私と帰れなかったからと言ってそんなに悪いと思わなくて良いのに。
「そんなに暗い顔しないで、ミンギュくん。笑ってるミンギュくんが見たいな?」
申し訳ない、って思ってくれるその気持ちだけで十分なんだ。
私がそう言うとミンギュくんはこれで最後、と言わんばかりにごめんね。ってまた呟いたから、
MG「ぇ…」
「ぁ、!ごめん、なんか間違えちゃった、?」
咄嗟に右手が動いてミンギュくんの頭を撫でていた。
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作者名:ぽんた | 作成日時:2020年3月2日 12時