番外編 無題。 ページ44
｢どっちが良い?…なんて。君はきっと自分で死ぬことを選ぶんだろうねぇ｣
どこから取り出したのかわからない綺麗に光るナイフをくるくると弄びながら笑う男。
｢縄で結ばれてて死ねないだろう?僕が殺してあげるよ｣
きっとそれはじっくりと、いたぶって殺すんだろう
でも、本当は。
死にたくない
痛いのは、嫌だ
怖くて、体が震えてしまいそうなのに。
きっとそんな私を見たら父は失望してしまうでしょう
強くなくてはいけない。
弱い自分なんて、いてはいけない。
こめかみに痛みが走り、生暖かい何かが流れてくる。
｢ああ、そんな顔しないでよ。もっと楽しもう?｣
怖い
早く死んでしまえたら楽なのに。
早く死んでしまえたら父に迷惑をかけないのに。
どうせ誰も来ない。
どうせみんな、私がいなくなったって、なんとも思わない。
次々に体に痛みが走って頭がぼーっとする
ああ
死 に た い 。
ﾊﾞﾝｯ
｢Aっ!!｣
ぼやけた視界にうつったのは息を切らして扉を開けた父
｢ごめんね、怖かっただろう。今、助けるから｣
いつも使っているメスを男の首に一刺し。
でもそんなことより、
どうやって謝ろう。
どうしたら許してくれるんだろう。
どうしたら嫌わないでくれるんだろう。
そればかりが頭を支配して
父が縄を解き終わっていたのにも気づかなかった
｢ごめんなさい｣
怖くて顔が見れなくて。
｢今度から、ちゃんと、自分のことは自分で守るから｣
｢A…?｣
｢お、お願いします、お願いだから｣
ーーー嫌わないで。
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ライ - やばすぎる親の前で見てて泣いてしまってあくびで誤魔化したくらいやばかったです！！ (4月14日 3時) (
レス) id: 3472106834 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーす。(プロフ) - やばい。すっごい感動しました…！！！もう読みながらずっーと泣いてて、涙で字が見えなくなりました！！！ (2月24日 22時) (レス) @page47 id: 93d57c8cdc (このIDを非表示/違反報告)
deal...推し尊し - めっちゃ感動した、、、！！号泣しました！！ (2月23日 10時) (レス) @page47 id: 6f967a7261 (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺 - いつもはあまり感動して泣く、というのはなかったのですが、この作品を読み終えたとき、号泣しました。神作をありがとうございます！ (12月13日 17時) (レス) @page47 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
雅 - 号泣しました。最高の作品です (9月13日 1時) (レス) @page47 id: ca09eb9558 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梅ノ
| 作成日時：2016年8月14日 15時
