【文スト 】お父さんの馬鹿

番外編 嫌われたくない。 ページ43

ポートマフィアに身を置くという事。









それは、己を己だけで守る事








死と隣り合わせである事








必要に応じて己も他者の命も切り離せ、という事








何時ぞやに誰かから聞いた話を思い出しながら瞼を持ち上げる









また、攫われたんだ。






縄できつく絞められた手首に







ガムテープで塞がれた口







それだけあれば自分が誘拐されたことは容易に理解出来た









ｷﾞｼｯ









無理矢理縄を解こうとしてもそんな音がなるだけ









｢あれ?起きてたの?｣









ふと、後ろから意識を失う直前に聞こえた声がした









首だけを後ろに向けると優しそうな青年が立っていた








あぁ、これが人を見かけで判断してはいけないということですね、中也さん。








そんな事を考えながら青年を睨む









｢あぁ、そんなに睨まないでよ。可愛い顔が台無しじゃないか｣









貴方のせいでこんな顔をしているのですが。







そう言いたいのに口にはられたガムテープは取れない









助けが来るなんて考えちゃ駄目だ








自分の身は自分で守らなくちゃ









首領の娘として恥じぬように









あぁ…良い子でいないと









──父に嫌われてしまう









攫われた恐怖よりも父に再び嫌われる恐怖が勝る









早く、ここから逃げないと









｢あ、逃げないと。とか思ってる?｣









ーーー無駄だよ









あの優しい顔から出た声とは思えない程冷徹で恐ろしい声。









｢君に出来ることはただ二つ。父親を誘き出す餌となって死ぬか、父のことを思って自分から死ぬか。｣









いつだって神様は私に意地悪で、手にした幸せさえも奪っていくのだ









………………


あけましておめでとうございます!!!

今年もどうぞよろしくお願いします。


そしてそして…

昨年は一年間ありがとうございました。
しめ＆年明け初投稿がちょっと暗めですいません笑

番外編を書いていたらそろそろいっぱいいっぱいになってきたので、普通に続編を書いてちょくちょく番外編を書こうか。
続編を番外編だけにしようか。
はたまた、50ページぴったりで止めようか。
考え中です笑笑

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