【文スト 】お父さんの馬鹿

番外編 エリスちゃんと ページ40

｢え、エリスちゃんっ…やっぱり私この格好は恥ずかしくて…｣









｢いいじゃない!!とっても似合っているわ!｣









どうも。









只今、私はエリスちゃんにロリータ服をわたされて着ているところなのですが









｢み、短…スースーします…｣









抹茶色の丈の短いロリータ服。



首元には小さめのリボン。




ロングブーツに童話の中のお姫様がするような短い白手袋。









治りきっていない怪我が見えたり包帯が見えたり。









あまり見栄えが良いとは言えない気がする









｢エリスちゃん、もう脱いでも良いですか…?｣









｢まだダメ!!｣









そう言うと私の腕をつかみ廊下へ出る









え、ちょっと待ってこの格好で何処かへ向かうの!?









見えてきた空の色









｢え、エリスちゃんっ。勝手に出たら怒られちゃいますよ!｣









｢大丈夫よ、リンタロウは私達には怒れないわ!｣










恐るべき自信。









たまには、悪くないかもしれない。









｢ここよ!｣









目の前には立派なケーキ屋さん









ケーキくらいなら父が買ってくれるだろうに…









｢Aと来たかったの｣









イヤだった…?









そう上目遣いで言われて心にずっきゅんと聞こえない人がいるだろうか









決して父と同じ趣味な訳ではありません









エリスちゃんが可愛いだけです









｢ううん、嬉しい。行きましょうか｣









たくさん食べて口の周りにクリームをつける彼女









私は食が細い方だから、あんまり食べてないけど








もぐもぐと食べ続けるエリスちゃんを見ていると本当にお腹がいっぱいになる









えぇ、とても良い状況下だと思いますよ?









ロリータでなければ。









後ろでシャッターをきる音が聞こえる









｢やめてください、お父さん…｣









後ろを見れば父が。









｢あと1枚!あと1枚だけ!2人ともこっち向いてよ〜…｣









私の包帯や傷をみて一瞬悲しそうな顔をした父だったが特に何も言わずにカメラを構える









｢嫌です｣









将来、貴方が私の事を見てそんな顔をしないようになるくらい怪我が治ったら撮ってほしいな。なんてね。







…………
鏡夜御園さんと話していたロリータです笑

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