【文スト 】お父さんの馬鹿

番外編 変わった奴 ページ21

中原中也 目線






｢ねぇ、中也。首領の娘さん知ってるかい?｣








糞太宰が急に話しかける







そりゃぁ勿論知っているが。








姐さんが世話をしているとか









｢それがどうかしたのか?｣









｢それが、彼女とても面白いのだよ?首領は彼女の親なのに世話をしない。それどころか嫌っている｣









幼い頃から愛を受けずに育つ子は








大体まともな子供にはならない









｢けど彼女、子供にしては随分と完璧な仮面をかぶるんだ｣









それが、まともじゃないとも言えるけど、ね









太宰のひとり語りに俺は相槌も打たずにいた









彼奴がここまで気にかけるのは珍しい。









まぁ、姐さんもだが。









と、まぁ。これが昨日のことだ。









｢中原中也さん!｣









確かに、子供にしては随分と完璧で気持ちの悪い笑顔









何故こうなったのか。








理由は簡単。









姐さんが仕事で面倒を見れないからだ









けど、Aは我儘を言わず







部屋の隅っこで座っている









変わったヤツ









と、いうか






｢寝てんのかよ……｣









部屋から出れねぇじゃねぇか。






と悪態を付きながらも毛布をかけてやろうとする、と









｢お父さん……｣









随分と寂しそうな声









首領は確かにこいつへの当たりが強い









｢んむぅ……｣









ぱちっと目を覚ますA









｢どうしたんですか、ちゅーやさん｣







寝起きだからか舌っ足らずな話し方









ぐりぐりと頭を撫でる









俺が首領の代わりにこいつの心の隙間を埋められないだろうか。








なんて、考えてねぇからな!!








…………

ユキさん、華京院アリスさんからのリクを混ぜました！！


ありがとうございます!

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