検索窓
今日:18 hit、昨日:70 hit、合計:2,624,129 hit

我が儘 ページ16

うっすらと目を開けると見覚えのある白い天井









「A……?」









名を呼ばれそちらをゆっくり見ると









中也さんと、紅葉さん。









「起きたかえ、今医者を呼んできてやる」









そう言って私のそばから離れようとする紅葉さんの裾を掴む









「いか、ないで。」









父以外のことで初めて言った我が儘。









あれ、父の事ってなんだっけ?







まぁ、いいや。









重たい上半身を起こして、紅葉さんと中也さんにぎゅうっと抱きつく









「嫌、ひとりにしないで。」









目から温かい何かが伝う









「側にいて…。私を捨てないで。」









嗚咽を漏らしながら縋りつく私に困惑する2人









ぎゅうっとし返してくれる2人に安心感を覚える。









私が泣き止むまでそばにいてくれた。









「ごめんなさい……、ありがとうございました。」









「別に構わぬ。可愛いAのお願いじゃ。」









優しいなぁ。2人とも。









「さぁ、首領がお呼びだが…歩けるか?」









歩けない事は無いだろうけど…









「ごめんなさい…首領ってどなたですか?」









驚愕の表情を浮かべる中也さん









「待て…。手前、自分の名は?」









自分の名前?









「A、ですけど……」









「ちげぇ、名字だ」









名字……あった気がするけど









「わかり、ません。」









続いて紅葉さんの質問









「自分の両親はわかるかえ?」









首を横に振る









「おい、そこの医者。マフィア構成員の名簿を今すぐ持ってこい。」









中也さんが名簿を貰ってくる。









「誰か、知らない奴はいないか?」









時間をかけてじっくりと読む









「この、森…さん?とその側に小さく書かれているエリスさん?は存じません。」









苦い表情のお2人









「どういうことだ、これは。」









睨みを聞かせて医者に聞く中也さん。怖いです。









「長年のショックで一時的な記憶喪失かと……っ」

首領→←幻想



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (2770 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2901人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ライ - やばすぎる親の前で見てて泣いてしまってあくびで誤魔化したくらいやばかったです!! (4月14日 3時) (レス) id: 3472106834 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーす。(プロフ) - やばい。すっごい感動しました…!!!もう読みながらずっーと泣いてて、涙で字が見えなくなりました!!! (2月24日 22時) (レス) @page47 id: 93d57c8cdc (このIDを非表示/違反報告)
deal...推し尊し - めっちゃ感動した、、、!!号泣しました!! (2月23日 10時) (レス) @page47 id: 6f967a7261 (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺 - いつもはあまり感動して泣く、というのはなかったのですが、この作品を読み終えたとき、号泣しました。神作をありがとうございます! (12月13日 17時) (レス) @page47 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
- 号泣しました。最高の作品です (9月13日 1時) (レス) @page47 id: ca09eb9558 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:梅ノ | 作成日時:2016年8月14日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。