番外編 貴方の名前 ページ12
コツコツ、と足元を鳴らしながら歩く
すると、前から見知った顔が。
この時、齢4つのAである
ぺこり、と小さな体をしっかりと折り曲げる
｢こんにちは、太宰治さん！｣
確か父とよく一緒にいるはずだ。
｢こんにちは、A嬢。｣
じょう?
｢しつれいですが、じょう?とはなんでしょうか?｣
首を倒しながら聞くと彼は笑う
｢だって、貴女は首領の娘さんでしょう?そうやって敬称を付けるのは当たり前のことでしょう｣
難しい言葉がたくさん出てくるが既にある程度の知識を頭に叩き込んだ私には問題ない
そして、父に愛されていないことを知っている私はこう答える
｢じょう、なんて付けないでください。敬語も。私は貴方よりも弱いですから｣
この時は、父が私の事を嫌っているのは
私が弱いからだと思っていた
弱肉強食のこのマフィアの世界で弱い私はいらぬ、と。
だから、自分より強い人から敬語とかが苦手。
太宰治さんがｸｸｸ、と笑う
｢変わったお嬢さんだね、君は。｣
それから暫く彼が私と遊んでくれた
すごく楽しかった
｢それでは、私は行くとするよ。じゃあね、Aちゃん。｣
｢はい、ありがとうございました、太宰治さん｣
ドアノブに手を伸ばしかけていた彼は止まる
｢ねぇ、その太宰治さんっていうのやめないかい?｣
気に入らなかったのだろうか、と心配になる
｢長くて時間がかかるだろう?｣
｢じゃぁ……治さん?｣
合格だ。
そう言いながら頭をなでてくれた。
生まれて初めて撫でられた
そうだな、悪い気はしない。
むしろ、嬉しい。
｢治さん、ありがとうございました｣
じゃあね、といいながら今度こそ彼はいなくなった。
それからよく部屋に遊びに来てくれたのはまた別のお話。
………………
どうでしょう！ユキさんからのリクです！
��(･ω･ﾉ)ﾉ。
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ライ - やばすぎる親の前で見てて泣いてしまってあくびで誤魔化したくらいやばかったです！！ (4月14日 3時) (
レス) id: 3472106834 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーす。(プロフ) - やばい。すっごい感動しました…！！！もう読みながらずっーと泣いてて、涙で字が見えなくなりました！！！ (2月24日 22時) (レス) @page47 id: 93d57c8cdc (このIDを非表示/違反報告)
deal...推し尊し - めっちゃ感動した、、、！！号泣しました！！ (2月23日 10時) (レス) @page47 id: 6f967a7261 (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺 - いつもはあまり感動して泣く、というのはなかったのですが、この作品を読み終えたとき、号泣しました。神作をありがとうございます！ (12月13日 17時) (レス) @page47 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
雅 - 号泣しました。最高の作品です (9月13日 1時) (レス) @page47 id: ca09eb9558 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梅ノ
| 作成日時：2016年8月14日 15時
