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私は莉犬くんのお家へお邪魔した。
5年後にリスナーが自宅訪問なんてしたら、間違いなく大炎上案件だろう。
莉犬
「何か飲む？
何がいい？」
「えっと、いちごオレ好きなんだよね？」
莉犬
「え！？
何で知ってるの！？」
「5年後もよく飲んでるよ。
放送とかTwitterでも言ってる」
莉犬
「……俺そんな事まで言ってるんだ」
莉犬くんは恥ずかしそうにしながら、私にいちごオレをくれた。
「ありがとう。
……あ、ごめんなさい！
今更だけどずっと莉犬くんに向かってタメ口だった……」
莉犬
「え？
Aさんの方が俺より年上でしょ？」
あ、そっか。
私は死んだ時の年齢のままタイムスリップして来たから、年上なのか。
莉犬
「……ってか、未来の俺って、どんな感じ？」
不安そうに私の顔を見つめる莉犬くん。
そうだよね。
この頃の莉犬くんはまだ活動を始めたばっかりで
右も左も分からない状態だもんね。
「もうすごいよ。
STPRって事務所にも入ってて
CDやアルバムももう何枚も出してるし
テレビに出たりネットでの検索ランキングで1位だったり
いろんなメディアから大注目されてるよ」
莉犬
「え……ほんとに……？」
「本当だよ。
私も毎日莉犬くんの放送や動画を楽しみに生きてた」
またメタ発言になるが、私はすとぷりの今までの活動を莉犬くんに話した。
どうせ24時間後には記憶から消えてしまうんだから、問題無いよね。
莉犬
「すごい……
もう何かレベルがすごすぎて全然想像できない……」
「5年後には本当にそうなってるから！
すとぷりは本当に暖かいファンが多いんだよ」
私が力説しても、莉犬くんは首を傾げるばかりだ。
「あ、そういえばさ、正式にはもうすとぷりに入ってるけど、まだ発表はしてないって言ってたよね？」
莉犬
「？
うん」
「じゃあ莉犬くんのファン第一号は、私って事だね！」
莉犬
「……っ」
私が笑いかけると、莉犬くんはなぜか顔を背けてしまった。
私何か変な事言ったかな。
莉犬
「……今のは反則でしょ」
「？
何か言った？」
莉犬
「〜〜〜何でもない！」
タイムリミットまで、あと21時間
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作者名：ニートになりたい | 作成日時：2021年6月29日 14時
