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バルコニーから中に入ると、出てきたレモンパイを頬張るシノと、それを注意するヒースがいた。
『ヒース!シノ!』
シノと会いたかったヒースを見つけて大きい声で呼びかける。
「愛称、どこ行ってたんだよ……。」
『ちょっと散歩に…ってシノ!』
「……、………。」
よほど驚かせてしまったのか、シノが喉にレモンパイを詰まらせてしまったらしい。テーブルにのった水をシノに渡す。
『ごめん、そんなに驚くとは……。』
「ゴッホゴホ、おえ、げほ……。」
「もう…口いっぱい詰め込むから……。」
そんなことをしていると、外のほうが騒がしくなってきた。
「げほ…はぁ……、大丈夫だ。それよりも、外が騒がしい。愛称、何をしでかしてきた。」
『私のせいを前提にしないでよ。何もしてないから。』
「なんだろう……。ちょっと見てくるよ。」
「ああ。」
『あ、待って私も行く。』
「愛称は身体冷えてるからダメ。」
『……。』
「鳥の影?雲の影を見間違えたんじゃないのか?」
「他にも何人か聞いたが、揺れは感じなかったと言っている。」
『塔を壊した何かがいたはず……。』
「どこに行くんだ、シノ。」
「墓地の様子を見てくる。」
「今から!?」
『もう夜だよ?』
「ああ。みな、ここに泊まるんだろ。朝には戻る。」
『そういうことじゃなくて。』
「ひとりで行ったら危ないよ。」
「みなさん、部屋の準備が整ったそうです。ヒース、シノ、愛称、どうしましたか?」
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謡月篠彗 - 月宮ミナさん» はじめまして!コメント、ありがとうございます。ヒースクリフ、良いですよね。可愛いしかっこいいし顔がいいし声もいいしシノとの関係性とか大好物です(ノンブレス) (2022年11月11日 23時) (レス) id: ec1ca7135a (このIDを非表示/違反報告)
月宮ミナ(プロフ) - はじめまして!まほやくを始めたのがつい最近ですが、推しはヒースクリフなのでこの小説があってとても嬉しいです!更新頑張ってください! (2022年11月8日 23時) (レス) id: 5f45b8b985 (このIDを非表示/違反報告)
謡月篠彗 - 氷華さん» 初めまして!コメント、ありがとうございます。そういって頂けて嬉しいです!!これからも頑張りますね!! (2022年3月5日 17時) (レス) id: ec1ca7135a (このIDを非表示/違反報告)
氷華(プロフ) - 初めまして、とても面白く素敵なストーリーで更新心待ちにしております!これからも頑張ってください。 (2022年3月2日 21時) (レス) id: 938924d105 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪月詠 | 作成日時:2021年12月24日 0時