もう1人のマイキー【東卍】

18話 天上天下唯我独尊男×2 ページ20

松野家


『これ代入してみ？』

千「えっと…あ！そっか！」

場「A！これもわからん！」


部屋にいるのは千冬、A、そして場地の3人。こうなった経緯は、いつもの場地の夏休みに出された宿題の手伝いをする為にAが団地の階段を登っている時にばったりと千冬と出会ったのが事の始まり。せっかくなら千冬も一緒にやる？と声をかけ、だったらオレの家来てください！ペケJも喜ぶし！という事で仲良く3人で勉強会が始まった。


千「やっぱAくん頭いいっスよね教え方もうまいし」

『ふっ惚れんなよ』

千「えっ！？」


予想以上に声を上げて驚く千冬にオレなんか変なこと言った？といえば、えと、その…と急に少女マンガのヒロインのようにもじもじし出す千冬。


場「コイツいっつもオメーの事かっけー！って言ってるからもう惚れてんだよ」

『マ？』

千「！ちょ、場地さん恥ずいって！！」

『千冬……』


なんて可愛いんだお前…と今度はAがヒロインのような顔になる。千冬はというと場地の暴露に対する怒りと恥ずかしさで茹で蛸のようになっていた。


『え〜…こんなかわいいヤツいんならオレも東卍入ろうかな〜』

千「え！マジっすか！？大歓迎っス！」


目をキラキラさせながら見てくる千冬に「千冬ぅ〜」と言いながら横からハグをする。Aの膝上にいたペケJは居心地が悪くなったのか、うごうごと動く。


場「オマエ東卍入りてーの？」

『は？誰が入るかよ』

場「何なんだよオマエ〜！」


話の流れ的にそうなってただろぉ！と叫ぶ場地に、圭介うるせ〜と返す。


千「でも！Aくんつえーし！」

『うん』

千「カリスマ性もあるから皆引っ張ってくれそうだし！」

『もっと言って！』

千「それに、マイキー君もいる『それがイヤなんだよ！』


先程まで気持ちよさそうにうんうん、と頷いていたAが片割れの名前が出た途端急に機嫌が悪くなる。何がイヤなのか分からず混乱する千冬。Aの事をよく理解している場地は何となく察したが、何がイヤなんだよと質問する。Aは腕を組みムスッとした顔をすると、こう答えた。


『オレが一番じゃなきゃヤダ！』

場「だと思ったワ！」


オマエらほんっと双子だな！？と呆れる場地。千冬はなんかマイキー君も同じこと言いそう…とボソッと呟く。それに共感したのか膝上のペケJもニャア、と鳴くのであった


場「ちなみに作るとしたら名前は？」

『東京A會だ！』

場「だと思ったワ！！」

19話 改めまして！→←17話 最高のダチ！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す