ブラック家の長女は純血主義者。 (ページ1)

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１話ページ1

黒曜石を連想させるような黒髪に仄暗い灰目、白い肌に兄と変わらない身長の少女。

時期ブラック家当主と噂される

A・ブラック

である。

「A！何故部屋から出ているの！？」

母上の怒声が家に響き渡った。母上は私が部屋から出ることを嫌うのだ。
理由は簡単でただ、双子の兄、シリウスと顔を合わせさせるのが嫌らしい。
だから私はいつも部屋にいる。ご飯などはクリーチャーにたのみ、トイレやお風呂は部屋に備え付けられている。

『わ、私はお茶を飲もうと...』

「それならクリーチャーに言えばいいでしょう？あなたは次期当主なのだから自覚を「うるせえよ、ババア」なっ！」

兄上の部屋まで母上の怒声が聞こえていたのか、いつの間にか談話室に来ていた。

「いっつもAAAAうるせえんだよ。まともに睡眠も出来やしねえ。」

『あ、兄上。』

兄上の姿を見るのは数ヶ月ぶりで思わず固まってしまった。

「シリウス！！部屋から出てきたと思えばなんですか！その言い草は！！」

「その声だよ、その声。キーキー甲高い声で騒ぎやがって。」

「僕の部屋まで怒声が聞こえてきたのですが、何事ですか？」

『レギュラス、起こしちゃったか？すまん、私と一緒に部屋に戻ろう。
それでもいいですか、母上。』

母上は少しためらいながら好きになさい、と言った。

『それじゃあ、行こう。母上...兄上、おやすみなさい。』

談話室から出て、レギュラスを部屋まで送ると自分の部屋へ戻った。部屋に戻ってからベットに入ると母上とシリウスの声が聞こえてきた。どうやらブラック家のことを話しているらしい。

そんなときは引き出しから杖を取り出し、母上に教えてもらった呪文で雑音を聞こえないようにした。

『どうしたら私も兄上のようになれますか？』