水と風は～その後～ (ページ14)

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慰めページ14

≪風柱不死川実弥視点≫

結局、湯浴み中もウジウジ考えてた

がっくりしながら部屋の戸を開ける

「は」

「不死川さん、今日一緒に寝てもいいですか？」

俺の部屋で布団を二組敷くAがいる

一緒に寝る…

「だめですか、」

あからさまにへこんだ顔をする

「いや、だめじゃねェー、けど…」

あ、

俺はほんとこいつには弱い

「ありがとうございます！」

嬉しそうに笑う、満面の笑み
俺に近寄ると

「不死川さん、まだ髪が濡れてますよ」

俺の背中を押して部屋にいれる

「ほら、私が拭きますから座ってください」

言葉の通り座って、後ろからAが俺の髪を丁寧に拭く

力のいれ具合が気持ちいい

「はい、次は前向いてください」

ぐるりと向きを変えAと向き合う

「ちゃんと拭かないから、顔も濡れてます」

くすくす、笑って俺の顔に触れる

「髪も顔もきちんと拭けました
明日はお仕事ですよね？今日はもう寝ましょう」

「A」

「はい」

Aが目の前にいる、届く距離にいる

「A」

俺がもう一度あいつの名前を呼ぶと

「大丈夫ですよ」

Aが俺を抱き締める
華奢な体なのに、俺を守るように抱き締める

Aは何度も「大丈夫です」と言った

その日は2人で手を繋いで寝た

朝になったら手は離れていたけど
俺の中のもやもやとした嫉妬心は少しなくなっていた