うじうじ ページ13
≪風柱 不死川 実弥 視点≫
初めて煉獄を見たとき
その明るさ、真っ直ぐさが似ていると思った
あいつは男として柱になったが、
2人が話しているところを見るともやもやした
あのときから煉獄はAを気にかけていた
あのときはこの気持ちがなんなのか気付かなかったが、今ならわかる
俺は鬼を、ただ恨んで滅することを目指していた
けど、あいつらは人のために鬼と戦っていた
想いがきれいなんだ
はぁー
大きなため息をつく
煉獄は今でもAを気に入ってる
昼間の直接みたし、挑発されたからわかる
煉獄は男の俺から見ても、いいヤツだと思う
家柄もいい、教養もある、明るくて真っ直ぐな性格
煉獄に想いを寄せる隊員を見たこともある
きっとAも煉獄を知ったら
いまの、記憶がないAだったら、きっと
ああ、俺はなんでこんなウジウジしてんだ
「あー……」
背中を床につけ、自室の天井を見る
「A」
好きだよ、お前のことが
しばらくして戸を叩く音が聞こえる
「不死川さん、お風呂先にいただきました」
「ああ」
「あの、開けてもいいですか?」
なんか用でもあんのか?
「ああ」
ゆっくり戸が開く
まだ濡れている髪
湯浴み直後だからか頬が赤く、肌もいつもより艶がある
その色っぽさに目が離せない
「どーした」
邪な気持ちを誤魔化すように声をかける
「お礼を言いたくて。
今日は本当にありがとうございました」
深々と頭を下げる
こいつは昔っからこーゆうのはちゃんとしてる
「そんなの気にすんな」
立ち上がりAに近寄る
あれは俺がしたくて勝手にやったんだ
「髪まだ濡れてんぞ
ちゃんと乾かしてから寝ろ」
ウジウジした気持ちを消すために湯浴みに向かう
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作者名:りん | 作成日時:2019年11月19日 22時