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買い物 ページ11

≪風柱 不死川 実弥 視点≫



「わぁー!!」


賑やかな街に目を輝かせる



八百屋、魚屋、薬屋、呉服屋、よろず屋


今にもしっぽが生えて走り出しそうなAの手をしっかり握り直し



「手離すなよ」


「はい!」



俺の手を握り返してくる



まずはAの着物を見に呉服屋に入る



「いらっしゃい」



女将みたいな女はAを見るなり、綺麗、べっぴん、とかちやほやAを褒めあげる

何色の着物を探してる、と聞かれると



「この月のような色がとても綺麗ですね」



Aが手に取った着物

昔、Aのために作った組紐と同じ色

記憶がねェーのにな…



偶然なのか、なんなのかわからないが
Aがその色を選んでくれたことが嬉しい




「そうなのよ!この着物すごい素敵でしょ!
でも、これ値段が少し、高くて」


「そうなんですか。
私、お金は、あまり持ってなくて」



しょんぼりするAに


「で、でも!でも!
1ついい方法があるの!あなた、うちで働かない??」


「え…え?」


「うちの息子もあなたのこと気に入ったみたいだし、働かなくても嫁いでくれてもいいのよ!
どうかしら??」


「え、あ、っあの」



困ってるAを後ろから抱き締める

ふざけるな





「その月白色の着物と、そこにある、その3着を買うから包んでくれ
あとそれに合う帯と小物も適当に」


「は、はい、少々お待ちください」



支払いをし、着物を受け取って店を出る




「あの……すみません」



また顔を曇らせて俺に謝ってくる



「怒らせてしまってすみません」


「ああ、お前じゃねぇーよ。
あの女将がぐいぐい凄かったから」


「でも…あの、お金も…
私、私しっかり働いてお金絶対に返します!
だから少し、いや…すごい何年もかかるかもしれない、ですけど…
絶対に返します!!」


「ああ、」



必死な姿が可愛くて思わず笑みがこぼれる



「あー!信じてないんですね!
本当に何としても、きっちりお返ししますよ!」


「ああ、わかった、わかった」


「もう!不死川さん、信じてない!」



不貞腐れるAが可愛くて


「ほら、もう拗ねんな」




屈んでAの顔を覗き込む

ぱんぱんにふくれた頬をつねって



「しなすかわはん、ひたいですー」


「ほら、次の店いくぞ」



Aの手をしっかり握り次の店へ進む

よもや→←俺だって



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作者名:りん | 作成日時:2019年11月19日 22時

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