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〜終〜 ページ5
結局章大さんの髪は私の独断で髭が似合わなそうな幼稚園の子でもおかしくないカットに落ち着いた
「似合わねぇ〜」
って髭を触りながら鏡の中の章大さんが笑って
汗で体に張り付いてしまった髪をベランダのホースで洗いながしたら犬みたいに体を振ってからパンツも脱いでお風呂場へと走って行った
今
あの日章大さんが仕上げたタブローには様々な言葉が書き足されイーゼルでは無く私が生けた向日葵と一緒にチェストの上に飾られている
まだ言葉が書き足されるのかこのまま何枚となくある彼の絵と共にしまわれるのかは分からない
そして
子どもたちに挟まれて眠る章大さんは髪は幾度かのカラーを繰り返し柔らかな色に落ち着いている
私は
繰り返される水槽のポンプの音と穏やかな寝息を聴きながら裸で眠るには少し肌寒くなった朝に
「生まれてきてくれてありがとう」
「生きていてくれてありがとう」
「おかえりなさい･･･」
「章大さん」
傍にいられる奇跡に感謝してそう呟きながら
章大さんにそっとタオルケットを掛けた
続く
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作者名：UTA
| 作成日時：2021年9月11日 5時
