お誕生日(青) (ページ15)

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窓辺につけられたサイズの合っていない見慣れた青いカーテン

それをぼんやり見つめる

エレベーター降りた瞬間から

そうじゃ無いかと思っていた

ってか

それしか無いって思ったけど

彼氏の引越しを全く知らされて無かった彼女って

ちょっとどうなの？

とも思うけど

けど

それ以上に

あんなにも大騒ぎして泣きまくった

いい歳した自分が恥ずかしくて

いたたまれなくて

何も言えずに立ち尽くしていた

そんな私の事を下から覗き込む章ちゃん

何よ

いい歳したおっさんのくせに

その可愛い上目遣い

「A？」

って恐る恐るって感じに声をかけてくる章ちゃん

「サプライズやってん･･･」

「Aん事びっくりさしたかったん」

「ちゃんしんに頼んでAの職場に近いええ物件探してもろてん」

サプライズ･･･ねえ･･･

びっくりしたよ

一言も無く引っ越すなんて縁切られたと思ったよ

そもそもちゃんしんって誰よ

って話じゃん

黙り込んだままの私に

「やってプロポーズってサプライズでするもんなんやろ？」

「誕生日プレゼントにはAと一緒の人生欲しかってん」

って彼が続ける

それって誰情報？