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365日24時間途切れる事無く誰かが働いている職場で
冠婚葬祭以外の理由で自分の希望通りの休みを取るのがどれだけ大変か
ましてやそれが
付き合って何年も経つ
無理して会える時間を作る事も無くなって
会えてもご飯だけ食べてバイバイしたり
愛の営みさえあまり交わさなくなった
恋人と呼んで良いのかさえ分からなくなりつつある
彼氏の誕生日が理由でだなんて
恐ろしくて口にも出来ない
ここ数ヶ月
無茶だと思うシフトも笑顔でこなして
いい人貯金を重ねてやっと手に入れた有休
そんな努力を
大学の先輩が起業した
ホワイト過ぎる会社に務めるあなたは
きっと気が付きもしないんだろうな
『11日に休み取れたんだ』
『10日の日に家に行ってご飯作って泊まってもいい?』
あなたの誕生日を一緒に迎えたいとは書けなかったけど
10日の夜勤明け
睡眠削っても
仕事終わりに
あなたが大好きなものをたくさん作って待っていよう
そう思った私のLINEは
『ごめんやけどその日はあかんわ』
『11日片付き次第また連絡するし晩飯でも一緒に食お』
そうバッサリ断られてしまった
それでもって縋る図太さは無くて
でもこの気持ちを言葉にできなくて
既読スルーのままスマホを置いた
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作者名:UTA | 作成日時:2020年9月10日 19時