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また小走りで戻ってきた智衣ちゃんが
｢これ受付番号
耳鼻科の一番がとれたから｣
｢冷たいよぉやけど緊急性のある感じでは無いから
診察開始まで待ってもらわんなんし
このまま耳鼻科とこ着いてきてくれる？｣
そぉ言うて新しい作った診察券と受付番号の書かれた紙を俺にに差し出してきたから
俺は智衣ちゃんが持ってたAちゃんの鞄と一緒に受け取る
智衣ちゃんはAちゃんの前にかがみこんで両手でAちゃんの頬を挟むと
光のあらへんAちゃんの目を真っ直ぐに見つめて
それから何も言わへんと
そっとAちゃんを抱きしめて背中をさすってくれた
暫くそぉしとったけどゆっくり離れて
もっかいAちゃんの顔を真っ直ぐ見たら
大きく頷いてから立ち上がった
Aちゃんはやっぱり反応あらへんけど
智衣ちゃんはその手を引っ張って立たしてくれた後Aちゃんを抱きしめるようにして歩き始めた
俺はその後ろに続く
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作者名：UTA
| 作成日時：2019年11月2日 17時
