耳元で歌わせて (赤) 6 (ページ17)

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買うて来た俺用の枕の袋開けて

さっさとベッドに上がる

充電器を俺の持って来た二台同時に充電出来るやつに替えてから

アラームセットしたスマホを繋ぐ

Aちゃんは部屋の中をウロウロして何かしとる

俺はポジショニング整えて横になって

いつの間にかベッド脇に来て立ってるAちゃんを見上げる

どうしたらええんか分からへんって感じに視線が泳いどるから

体を少し起こして

Aちゃんが持ってるスマホ取り上げて充電器に繋いでから

Aちゃんの手をそっと握る

｢疲れたやろ？｣

｢もぉ寝よ？｣

そう言うて手を軽く引っ張ったら

Aちゃんはゆっくりベッドに入ってきて

布団に収まった

わかりやすくガチガチに緊張しとるAちゃん

俺が手を掴んだまんまやから

当たり前に向き合う形になる

下唇をハムって噛んで視線伏せて

緊張感が伝わってきて可愛いけど可哀想にもなって

｢なぁAちゃん？｣

俺がそう言うたら

ゆっくりと視線だけあげて俺の顔を見てきた

｢俺な...男やから...｣

｢好きな子ぉと一緒に寝てたらそりゃ体は反応すんねん｣

｢けど絶対毎回そんな事したいか？ってなったらそれはちゃうねん｣

｢特にAちゃんとの初めてを...｣

｢明日も仕事やしってやっつけでさっさとそういうことするんはちゃうと思うねんな｣

｢...明日かもしれんし...もしかしたらまだずっと先...ちょっと先かもしれへん｣

｢けど俺だけちごてAちゃんが他の人は...とか普通は...とか｣

｢そんな風に考えへんよなった時そういうことしよ？｣

なんかこんな事宣言するんもちゃうかもしれんけど

大事な事やと思うから

Aちゃんの目を真っ直ぐに見て言う