偶然出会ってデビューしたんだけど (ページ14)

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遅刻よページ14

ピピピピピピピ

『うるせぇ……んぁ？』

現在の時刻9時30分

本社にて打ち合わせ予定時刻10時

『やっば！』

布団から飛び起きて、出かける準備をする。
一応、マネージャーに遅れるとだけLINEをし、家を出る。

この間15分

『あー、間に合わん。絶対間に合わん。そして眠い。
青い牛さんに翼授けてもらおう。』

えにから本社近くのコンビニに入り、青い牛と、昼食になりそうなおにぎりをカゴに入れる。

マネージャーにせめてものお詫びにとデザートを買おうと、デザートのコーナーに向かうと、聞き覚えのある声が聞こえてきた。

「昨日の葛葉君たちの配信見てた！？あの新人さんめっちゃ上手いの！」

「見たよ。すごかったね。
あの2人のあのノリにも、普通についていけてるし」

「どんな子なんかなぁ。俺たちも早くコラボしたいね！」

メシャじゃね？
そっと横から手を伸ばし、プリンを2つカゴに入れ、レジに並ぶ。

『あ、袋いらないんで、こっちの袋に入れてください。レッド〇ルだけ持っていくんでストローください。』

この御時世よ？エコバックは持ち歩く派ですよ。

買ったものを受け取り、出口に向かうと、商品棚の裏から出れきた人とぶつかってしまった。

「あっ！」

『あ、ごめんなさい』

後ろに倒れそうになったその人の腕を咄嗟に掴み、自分の方に引き寄せる。

『ごめんなさい…ケガとかないですか？避けられなくてすみません』

「ぜ、全然大丈夫！こっちこそごめんなさい！」

「アッキーナ大丈夫？」

おいこら、外で普通にあだ名で呼ぶな。バレるだろ。
あんたら3人有名人よ？えにから近くよ？

そんな事を思いながらも、つい、イタズラしたくなってしまった。