#10話 ページ11
赤葦side
今、コニーが出発する為、全員で玄関に集まっている。
俺は、あの時のレイとの会話を思い出していた。
【⠀レ「俺らは食用児だ。」
赤「食...用児...?」
レ「あぁ。そして孤児院と言われるこのハウスは農園。俺らは鬼に飼われている。」
赤「...は...?鬼...?」
現実離れした事に驚きを隠せなかった。
レ「今日、コニーの里親が決まったと言ってただろ。
あれは...出荷だ。」
赤「じゃあ...コニーは...」
レ「そういう事だな。
今日の夜、ママはいなくなる。
その時に細かい事は話す。」⠀】
...こんなことを知った瞬間にコニーが''出荷"となると、やっぱり心苦しい。
笑顔で見送るAやエマを見る度に、胸が痛くなる。
(辛い...でも、この辛さをレイは独りで抱えていたのか)
コニーとママがハウスから出た。
俺はレイと約束していた場所に行くことにした。
赤「レイ、入るよ」
レ「あぁ」
扉を開けると、分厚い本を読んでいるレイが椅子に座っている。
話してた続きを教えてもらった。
汚れの目立つ白い服も
規則正しい生活も
全て商品の品質を保つ為ということや、
それぞれの体に発信機が付けられていることなどを。
レ「エマとノーマンは、今門に向かってる。」
赤「え」
レ「エマ達を門に行かせる為に、俺がリトルバーニーを机の上に置いた」
赤「レイが仕掛けたのか」
レ「あぁ。エマ達はこの事を知ると、脱獄を計画する筈だ。」
その時。
カタッ
俺とレイは同時に扉の方を向いた。
(音...!?聞かれた?誰?)
レイも少し焦っている様だ。
立って扉を開けに行く。
するとそこには...
Aがいた。
『あっ.....ごめっ...盗み聞きするつもりじゃ...』
そういった彼女の目には、涙が溜まっていた。
レ「...とりあえず中に入れ」
Aが中に入ると、俺は扉を閉めた。
『....っ私...、京治がどこかに行こうとしてたから、どこに行くんだろっておもって、着いて行ったの...
そしたら...っ...』
レ「いいか。この事は俺ら3人だけの秘密だ。」
赤「うん。」
『...うん』
そうして部屋を出た。
すると丁度エマ達が外から帰ってきた所だった。
エマは俯いており、ノーマンは悔しそうな顔をしている。
そんな2人にレイが声をかけた。
レ「...どうだった?」
ノーマンは顔を顰めて前を横切りながら言った。
ノ「 間に合わなかった 」
2人の様子から、あの衝撃の事実を知ってしまったことが読み取ることが出来た。
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慈輝(いつき) - ハイキュー×約束のネバーランド 通称 ネバキュー(←勝手に命名 ) 更新頑張ってください!楽しみにしています (2019年9月27日 22時) (レス) id: d3f5adce82 (このIDを非表示/違反報告)
美園 - いちごミルクさんの新しい作品!約束のネバーランド×ハイキュー!がんばってください! (2019年8月19日 14時) (レス) id: b24611d9b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちごミルク | 作成日時:2019年8月17日 12時