木兎さんの妹は音駒高校バレー部マネ

にじゅうななわ。 ページ29

Aside



次の日の朝。


前方に廊下を歩いているクロとやっくんを発見した。


これは声を掛けに行くしかないでしょう。



気配を消しながら2人の元へ近づく。


『...うぇーい！！』


そして私は飛びついた。



黒｢ぐはっ...｣



クロの背中に。


夜｢ナイスAw｣


うぇーいと言いながらやっくんとハイタッチをする。


黒｢ちょっとお二人さん？

黒尾さん心も体もすっごい痛いんですけど。｣



夜｢こまけーことは気にすんな！！｣



あはは...と笑いながらも、



頭に浮かぶのは仁花と、中山の事。



もう覚悟は出来た。






仁花に...いや、他の誰にも手は出させない。





今日は音駒の担当だが、




私が中山のところに行ってる間、

仁花に負担がかからないようドリンクを急いで作っておいた。


(あとは中山...どこだ？)




辺りをキョロキョロ見回す。



ローテーション的には今日はかおりちゃんと梟谷のはず。


梟谷に行ってみよう。




梟谷に着くなり、兄ちゃんが私をみつけ、飛びついてきた。


兎｢ヘイヘイヘーイ！


どうしたんだ！？A！！｣


赤｢ちょっと木兎さん、飛びつくのは...


...大丈夫？｣

と言いながら、兄ちゃんのせいで乱れたジャージを直してくれた。


『あー、ちょっと大事な用事で...』


目だけで中山を探す。

すると、



(...いた！)



『ごめんなさい、赤葦さん、ちょっと行ってきますね。』


赤｢...うん。｣


そう言い、赤葦さんの元を離れた。


『...中山！』


中｢どぉしたの？Aちゃん｣



『...ちょっと、いい？』


中｢...いいよぉ？｣



中山は素直に着いてきた。



場所は人目につかないところ、校舎裏。


体育館裏だと体育館の中でみんな練習してるからね。


中｢で、なぁに？｣


『中山っ...あんた、仁花に何したの！？』


中｢ひとかぁ...？

あぁ、ぁのどんくさぃこね。｣



『！...あんたっ...』


中｢ただ、｢交渉｣しただけだょぉ？｣


『交渉...？』


なんの...？


中｢でも、もぅぁのこはいぃ。


ぁなたがぃなくなってくれれば、

ぁのこにはなにもしなぃでぁげる。｣


『...！！』


なるほど...元からそれが狙いか。


やっぱり仁花は私のせいで...



『...』


私がいなくなると仁花には何もしない...


これは...っ助けるしかないでしょ...！


『...分かった。』

にじゅうはちわ。→←にじゅうろくわ。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す