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4話 ページ6

その場で解散となったものの、電車に乗ったときは同じ車両にPrid'sがいる。
特に話すこともないので、来た時と同様にイヤホンを耳にして音楽を聞いていた。


電車に揺られて、学校近くに停まった時には、眠気で少し頭がぼーっとしていた。
学校に戻って報告をしなければいけない。
少し面倒くさいな、なんて思いながら道を歩く。

少し後ろには千紘ちゃんが居る。
ほかのメンバーは寄るところがあったらしい。

空は赤く染まり、暗くなり始めてきた。


「うっ…」


その瞬間、どくんと胸を打たれる。
この場所で、この時間帯…ぼくが死んだときと同じ状況だ。
暑さからではない汗が出る。鼓動が速くなって、息も荒くなる。恐怖心…トラウマとして植えつけられているのだ。

足元がふらつき、道路へと踏み出してしまった。
気付いた時には、迫る車が視界に入る。

やばい…!


「A!」

「は…、ち、千紘…ちゃん。」


しかし、ぼくは腕を引っ張られて歩行者道路に戻された。
後ろを歩いていた千紘ちゃんが腕を引いたのだ。
車がクラクションを鳴らして走り去って行く。


「お前何やってるんだよ…危なかったぞ。」

「あ、うん…。ありがとう。…って、腕触ってるけどさ、大丈夫なの?千紘ちゃん女の人がダメなんでしょ?」

「そういえば…。咄嗟だったからな、まぁ無事で良かったよ。」

「まぁ、身体透けさせれば大丈夫だったのかもだけどね、死んでるし。じゃ、先に行くからばいばい!
明日はお昼奢ったげる!本当だよーっ!」


千紘ちゃんが、ぼくの腕を引いて助けてくれた。
咄嗟のことだったからか、触れても平気だったらしい。自分でも不思議そうな顔してた。

ぼくは、あの道を外れて遠回りして学校へ行くことにした。アレ以来、ぼくは夕方が大嫌いだ。
いや、嫌いというよりも怖いのだ。

学校に着く頃には、もう暗くなっていた。
先生に報告を済ませると、シャワーを浴びてもうベッドに入った。
ひかりちゃんが心配してくれたけど、もう先に寝てしまうことにした。


「せっかく忘れてたのに…」


ぼくは、あの日の出来事と、ぼくの腕を引いた千紘ちゃんのことを思い出して眠りについた。

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白玻 - 第一弾から一気に読んでしまいました!更新停止…続き楽しみにしてますね (2020年8月15日 19時) (レス) id: 27e2f649fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マグロ隊長 | 作成日時:2018年11月8日 20時

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