3話 ページ5
翌朝、収録のためいつもより少しだけ早く起きた。
打ち合わせ後にラジオもやるって言ってたし、帰りは少し遅くなるかもしれない。
仕事をするとには、まだぼくは男だと思われているみたいだ。
最終的に、そのまま通すという事にはなったが。
カバンにタオルや水筒、台本などを入れて準備はばっちりだ。
「スタジオに現地集合だったな…、10時には居ないとだめだから…」
「Aさん、頑張って下さいね!」
「うん、行ってくるよ。」
収録場所は、ここから1時間ほどかかる。
今出れば余裕で間に合うが、遅刻するなんてもってのほか。レモン味ののど飴を1つ口に入れると、寮を出て駅へと歩いていく。
電車に乗ってからしばらく経った。
次の駅で降りる。イヤホンを外してカバンに入れてすぐ、電車はホームに着いた。
収録時間まで、50分ほど余っている。
近くのカフェで時間を潰そうかな…
すぐ近くにあったカフェに入り、暖かい紅茶を注文した。砂糖を少し入れていただく。
暇つぶしに、Twiineを開く。今日の10時に、新曲の視聴動画が配信されるのだ。
リプ欄には、楽しみにしているファンの皆さんが色々つぶやいている。
志穂@嘘つきの嫁*本日新曲発表[Twiine]
楽しみすぎてハゲそうなんだけど(//∇//)
Amiは全裸待機なう[Twiine]
新曲楽しみにしてます!
Twiineを読んでいると、すぐに時間は経っていた。
残った紅茶を一気に飲むと、ぼくは収録場所へと向かっていった。
ビルの3階、案内された部屋に入ると、Prid'sの人たちは全員集まっていた。
「あれ、もしかしなくても最後?」
「大丈夫ですよ。さて、時間前ですけど始めちゃいましょうか。奥のスタジオに入ってください。」
スタッフに案内されて、ぼくたちはスタジオに入って挨拶を順にした。
監督の話を聞いて、冒頭のシーンから収録することになった。それぞれがマイクの前に立ち、台本に目を通す。
『ダメだよ、仲間同士で争っちゃ…』
『仲間?笑わせるな。俺とお前たちは仲間なんかじゃない。赤の他人だ。』
『またそうやって…!』
『もういい、放っとけ。オレたちだけでなんとかするしかない。』
「…ストップ!そこ、もうちょっと恨んだ感じがいいな。」
「はい。」
お昼休憩を挟み、打ち合わせをしたらもう外は夕方になっていた。
声無しの、ゲームのデモが出来たらしい。
スタッフが全員に配る。一度プレイして欲しいとのことだった。
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白玻 - 第一弾から一気に読んでしまいました!更新停止…続き楽しみにしてますね (2020年8月15日 19時) (レス) id: 27e2f649fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マグロ隊長 | 作成日時:2018年11月8日 20時