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あげない47 ページ3

「ねえ、Aセンセー」

お昼休み、あんずちゃんやTrick Starの子たちがいなくてもこうやってお昼に声をかけたり、ご飯に誘ってくれたりする子がいる。

なんて恵まれてるんだ。

今日は嵐ちゃんが来てくれた。

嵐ちゃんはガールズトークをしようと言ってよく来てくれる。

嵐ちゃんとのガールズトークはかなり楽しいので、細かいところにはツッコまないようにしている。



今日の話題はある小説が映画化するという話だった。


「この小説、映画化するらしいのよー!アタシこの話すっごく好きで!本当にうれしくて!」

そう言って例の小説を差し出してきた。


「これ書店でよく見るやつだ」


「まさか読んだことないの!?すっごい人気なのよぉ!?」


「それは知ってるんだけど、なんとなく読む気にならなかったというかなんというか?」


人気だからいいとは限らない。人には好みがある。

ちなみに私のこの言葉を横で聞いた海君は、「お前らしい」と言いながら笑っていた。

本人曰く、誉め言葉らしい。


以前このストーリーの概要を友人に聞いて、自分の好みではないと直感的に感じたのだ。

だからどんなに女子に人気だとか、感動だとか騒がれてもなんとなく手に取る気にはならなかった。


陽君には逆に「読んでみなきゃわからない面白さもある!」と激推しされたのだけれども。



「って!それよりももっとすごいのがね!この映画の主題歌を歌う人がね……!」








『してやられたな……』

午後の授業が始まって、ガーデンテラスの近くに移動。電話越しに社長の声が聞こえる。


『すまない、俺の責任だ……』

「社長のせいじゃないですよ」


嵐ちゃんの言葉を思い出す。


___約三年半ぶりに!あの歌手!人1が復活するんですって!


『Aが嫌なら俺はきちんと断ろうと思っているよ。実際こっちはまだやるとは言ってなかったわけだしね』


そう、私はやるとは言っていない。

さっき嵐ちゃんが言ってきた映画化の話ははまさに私のもとへも昨日やってきた、悩みの種だった。

私が以前歌手として活動していた時の名前、それが人1だ。


映画化の話が出て、監督が会見を開いて。

もちろん、そんな話題作が注目されないはずがない。

ネットでも騒がれている。

そしてその会見で監督が言い放った。


『キャストは大体考えています。決定はまだですが。ただ主題歌は人1さんに頼んであります』

あながち間違いではない。

頷いていないだけで確かに頼まれてはいる。

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設定タグ:ツキウタ。 , あんスタ , 霜月隼   
作品ジャンル:恋愛
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ゆうくんのストーカーのストーカー - す、すごいとこで止めるじゃねぇですか...面白いです!更新頑張ってください!無理の無い程度で良いので! (2018年4月8日 6時) (レス) id: c392d9b03c (このIDを非表示/違反報告)
凖様大好き - 面白かったです!続き待ってます。 頑張ってください! (2017年8月4日 14時) (レス) id: 3dc5b5c194 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しらうお。 | 作成日時:2017年3月21日 0時

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