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後悔の記録154 ページ10

「えっ、私とうとう殺されるんですか?!」
「ンなわけあるか! ただの任務命令だ!」

テンパって処刑を想像した私の頭がスパンと叩かれる。

「任務? 志賀は?」
「志賀にはかかってない」

ここ最近の任務といえば、志賀と私の二人で行うことが大半だ。しかし、今回呼び出されたのは私だけらしい。

「Aの単独任務ってことですかね〜」
「いや、仔細は知らねェが、単独ではないみたいだぜ」
「えっ、じゃあ、志賀以外の人とツーマンセルってことですか?」
「多分な」

ふむ、新しいタイプの仕事だ。とくれば首領直々の説明が必要になるのも頷ける、のか?

「(その間志賀は休み?)」

そう考えて志賀を見て、私は少し固まった。恐ろしいまでの無表情だった。いつもの柔らかい雰囲気は欠片もない。

「し、志賀?」

違和感に名前を呼ぶと、志賀の視線がゆったりとこちらに向く。
目が合った途端、仮面をつけたように志賀の表情はコロッと笑顔に変わった。

「緊張すると思うけど、頑張ってくださいね〜!」
「え、ああ、うん」

嘘みたいな表情の変化に動揺して、私は曖昧な返事をした。
そんな私達の様子を、中也さんが珈琲を飲みながらじっと見ていた。



一応社会人(?)なので、五分前行動を心がけて首領室に伺い、豪勢なセキュリティを通過する。
少しの深呼吸をして、扉に声をかけた。

「高橋です。招集命令を頂き参上しました」

両脇に立つSPのような黒服が、無言で扉を開く。
緊張を振り切って足を進めて部屋に入った瞬間、私は後悔した。
床に散らばる幾多の女児用ドレスの先に、あの可愛らしいエリス嬢と、森鴎外が居たからだ。

「これは? このドレスはどう?」
「イヤ」
「じゃあ……これ!これを着てごらんよエリスちゃん!」

この深紅のドレス!と興奮して女児に話す首領。最悪だ、最悪のなかの最悪だ。
別にいい歳した男の上司が、半裸の女児に向かって服を強要する場面に出くわしたことではない。そんなのはもう知っている。


「(絶ッ対、黒の時代じゃんよコレ……)」

そう確信づいたときに、後ろから聞こえた『織田です』という、諏訪部順一の声がトドメだった。
─────無論、織田作之助である。

「……」

彼は端的に名前を告げた後、少しだけ私を一瞥して、隣に並んだ。
特徴的な赤毛が目に入って、胃のあたりがズンと重くなった。

「(関わりたくなかったのに)」

どうせ見殺しにするんだから。
最悪の展開だと、後ろで組んだ両手が僅かに力んだ。

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黒灰白有無%(プロフ) - 創作伽羅が出て来るのは余り読まなかったのですが此の創作伽羅達2人と夢主は超好きです,物語も本当に好みのモノで大好きな作品です!!原作沿いの続きも楽しみにしてます!!気が向いたらで構いませんので更新仕手下さると嬉しいです!!是からもずっと応援しております (9月28日 4時) (レス) @page16 id: 1ab55170b6 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 初めまして。凄く面白くて好きです!続き待ってます!!! (9月25日 4時) (レス) @page16 id: 872e19f483 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 一気に読んでしまいました!とても面白く、太宰さんが冷酷という設定は珍しくオリキャラも非常に好きです!先の展開が待ち遠しいです。これからも頑張ってください。勝手ながら応援してます! (9月10日 2時) (レス) @page16 id: 4386aff6fa (このIDを非表示/違反報告)
朱雨 - 大好きです。僕の文スト夢傑作集に新しく入るほどまっっじでおもろいです。どうやったらこの好きさを伝えられるか……更新待ってます! (7月14日 13時) (レス) id: c4ce57e384 (このIDを非表示/違反報告)
アオリンゴアメ - めっちゃ好きです!これからどんな展開になっていくのか楽しみで仕方がない…太宰さんがどう変わっていくのか気になりすぎてうずうずしてます笑更新待ってます!! (7月9日 11時) (レス) @page16 id: 276a6da939 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:メガネ第2号 | 作成日時:2022年8月28日 5時

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